第2話 冷蔵庫



瘡蓋の裏側から白い蛇が出てきて、大きな冷蔵庫になった。


扉を開けようと思った。


部屋の暗さは藍色で、水色の光が冷蔵庫からは漏れている。


扉は開かなかった。


扉の裏で小さくカチカチと何かが動いている音がする。


扉を軽く手の甲で叩いてみた。


扉は開かなかった。


また軽く扉を叩こうとしたその瞬間、冷蔵庫はぬるりとその姿を変え白い蛇となり、瘡蓋の裏側へと吸い込まれていった。




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