トンボ

@kinka

トンボ 

 それは道端に落ちていた

 眼鏡を掛けた虫の遺骸


 今日の天気は晴れなのに

 何故かそいつは濡れている


 誰かが踏んだわけでもないのに

 何故かそいつは潰れている


 不思議なものだと感じていたが

 見ているうちに謎が解ける


 確か昨日は雨だった


 人にとってはただの水

 トンボにとっては巨大な礫


 納得したのでその場を去る

 そんな梅雨明け

 散歩の帰り

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

トンボ @kinka

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ