009話[ハコスカvsRS-X]

「よっ、森」

見覚えがあるハコスカを見つけた。

近くに持ち主めっけ。そこから軽く挨拶をした。

「オッス、庵野。久々だな」

返ってきた。

「いやー、エンジン死んだからRB26に載せ替えてた」

「RS-XにRB26?なんかスゲーな。350㎞/h意見じゃね?」

「うん、多分な。ハコスカの調子は?」

「上々だよ。お前、やったか?トンネル最速アタック。俺は312㎞/h出せたぜ」

「いんや、まだ。あんな1.3㎞しかないとこを312㎞/h出したのか?すげぇな!俺もやって来るよ。東京港だろ?」

「うん。でもルールがあって、0スタートだからよ」

そうなのか。

いい具合に、セットしたから大丈夫だろう。

……

東京港トンネルの真ん前で吹す。

3、2、1、ゴー!

アクセルを踏み込んだ。

ブォーンゴトンブォーーーン!

中間で260㎞/h。トンネルを出たときは325㎞/hだった。

すぐに、森に報告した。

「じゃ俺とお前のバトル、しよーぜ。ルートは東京港トンネル、木場、神楽坂、汐留」

「いいぜ。いつ?」

「明日の22:00」


そこから現地確認しに行った。

まず、1つはカーブが多い。途中でC1を通るからあの急カーブはフルブレーキングして他はエンブレで行くしかない。

2つ目は高低差があった。

3つ目は車線が激しく変わる。

今回はベタにやらなくていいか。

ー次の日ー

朝から落ち着かなかった。でも、謎の余裕がある。

なんでだろう…。

問題は今夜。ハコスカとのバトルがある。

……

→東京港トンネル…

ブォーンブォォォォン!

森が前で僕が後ろ。

ゴトン

N(ニュートラル)から1stに入れる。

ついにスタートした。

二台とも加速する。

トンネルではRS-Xとハコスカの加速とエキゾースト音。

ハコスカの横についたとき、ハコスカは加速した。

まだ加速するのかよ…。

トンネルから出たとき、スマホが鳴った。

「なんだ八九寺?」

~「よ、庵野か。今知ったんだけどよ、あのL28は俺が組んでねぇって言ったろ?あれ、一時期有名だった悪魔のZっていたろ?そいつのなんだよ」~

「悪魔のZ?湾岸で有名だった?」

~「そうそう。そのZのテストエンジンのなんだけど。ま、よろしくな」~

は?よろしくってなんだ?

ハコスカは100m前。

しっかし、ハコスカの加速がまだ終わんない。まだ加速するのか?

木場の時も加速した。

……

神楽橋の時、事故があった。

「そっちは壁だっ!」

叫ぶが、そっちの気でハコスカは右に行っている。

ガションッ!

ハコスカの破片が飛び散った。

ハコスカは最期おわりを迎えた―…。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る