病と余命という重いテーマから逃げずに真正面から向き合った作品。病と、他人との距離をうまく取れないという共通項を持つ2人の男女が出会う物語である。当然2人の関係は一筋縄で行くはずもなく、浮き沈みを繰り返しながら少しずつお互いの距離を確かめあっていくことになる。結末だけは示されているこの物語で、この複雑怪奇かつ七面倒臭いメンタリティを持つ少年少女達がどのような結論に至るのか。その点が実に興味深く、完結されることを切に願う。