第105話結婚とか

 年齢的に「結婚しないんですか?」と尋ねられる機会が増えてきた。


 この質問は非常に困る。

 そもそも僕には彼女がいない。


 彼女がいないのに「結婚しないんですか?」と言われても「いや、できないんですよ」としか答えようがない。

 モテる人たちは彼女がいる前提で訊いてくるから厄介である。


 まあ、結婚できるかどうかは置いておいて、結婚したいのかどうか、という問題もあるが……。

 結婚していった知人たちを見ていると、結婚がそのまま幸せに結びついているとは思えない。


 もちろん幸せそうな人たちもいるが、そうでない人たちの話もたくさん聞く。

「結婚さえすれば幸せになれる」という考えは幻想なのだろう。


 それなのにやはり「早く結婚しなきゃね! 頑張って」なんて言われることも多い。

 特に年上の、既婚の方々が言ってくる。


 非婚化、晩婚化が叫ばれているが、田舎に住んでいるせいもあってか、結婚はするべきものだという風潮が僕の周りでは残っている。


「どうして結婚しないの?」と尋ねられる度に思う。

 ああ、結婚したら周りから納得されて楽なのだろうな、と。


 僕は男性だからまだいい。

 周りの女性たちは、男性よりもずっと結婚についてしつこく訊かれると嘆いていた。


 結婚って色々大変だよなあ、と考えていて、ふと気付く。

 そもそも彼女のいない僕には、こんな話関係ないのでは……?


 おそらく僕は「結婚をするか、しないか」というステージに立てていない。

 結婚って相手がいなくちゃできないんだよなあ、ははは……。


 虚しくなってきたので、ラノベでも読もう。

 こういうときは二次元の世界へと現実逃避するのが一番である。

 それでは、また。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る