第3話本はダラダラと読む

 本を借りるために図書館を訪れると、読書をしている人たちが目に入る。

 背筋をぴんと伸ばして本に集中している姿は格好いい。

 だけど、僕はそんな人たちの中には混じらない。


 僕は本を借りるとすぐに帰宅し、部屋着に着替える。

 そしてベッドの上に寝転び、のそのそと本のページを開くのだ。


 僕がきちんとした姿勢で本を読み始めることはほとんどない。

 気が向いたときにページを開き、飽きたら本を置く、というマイペースな読書が僕の日課だ。


 読書スタイルは人それぞれ違うけれど、僕にはこの方法が合っているのだと思う。

 飽きたらすぐに辞めてもいい、というのがポイントだ。


 手を出したことのないジャンルの本や、内容の難しそうな本でも、一応は読み始めることができる。

 そうやって読み始めてみると、意外と面白くて夢中になり、最後まで読んでしまうことも多い。

 結果的に読書の幅が広がったりする。


 もしも「最後まで読まなくちゃ」と意気込んでいたら、億劫になって本を開きもしないだろう。

 どうしようもないことに、僕はそういう性格なのだ。


 だから僕はなるべくダラダラと、楽な体勢で本を読む。

 まあ、そう言って僕自身の怠惰な人間性を正当化しているという面も、全くないとは言い切れないけれど……。

 それでも、読書は気楽に臨むくらいが丁度いいと思うのだ。


 皆様もそれぞれのスタイルで、楽しい読書生活を。

 それでは、また。

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