猫はしばしば夢を見る

気分屋

プロローグ

 ここはジャパリパーク。


 かつては荒廃し人のいなくなったここにも着々と復興作業が進み始めていた。


 パークは様々なエリアに別れているが、その内のキョウシュウエリアと呼ばれるそこには真っ白な髪の男性が住んでいる。


 住まいはしんりんちほー、ジャパリ図書館… の離れにある一軒家。


 妻と子供と、今に孫も産まれるだろう。


 図書館には島の長、アフリカオオコノハズクのフレンズで通称“博士”。

 そしてその助手であるワシミミズクのフレンズがいる。


 彼はそんな二人の料理番を勤めている。



 そんな彼の名前はユウキ。



 だが皆彼のことを親しみを込めてこう呼んだそうだ…。



 シロ。


 ホワイトライオンのシロ。


 人間の父とホワイトライオンのフレンズを母に持つ彼、そしてその妻であるヒトのフレンズの“かばん”。



 夫婦は二人ともパークでは英雄と呼ばれるに相応しい功績を残した。


 そんな二人の子供は双子、どちらも立派に成長したものだ。


 息子は母親によく似た男性で名はクロユキ、その彼の妻には先ほど紹介した助手のワシミミズク。


 娘もいるのだが、生憎今は故郷を離れて海の向こうに住んでいるそうだ。


 まだまだ細かいことを言えば彼らのことは語りきれないが、詳しくは彼がパークに来てから幸せを掴んでいくまでを書いた“白猫の話”にでも目を通してほしい。



 これは、そんな彼らが見て感じてきた不思議な夢?の世界の話…。



 そんな彼ら家族が集まった時に話した思い出話だと思ってほしい。



 やがて猫達は未来へ。

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