集うものども
皆は焼き魚を如何に食む。小骨が苦手で嫌悪するのか。小骨を外せば突けるものか。骨も丸々咀嚼し尽くすのか。いっそ。刺身の方が好物だと笑う人間も在るだろう。されど私は身にも骨にも興味は無い。こりりとした、ぶにゅりが大好物なのだ。可愛らしくもグロテスクな、今にも動き出しそうなもの。川の底でも海の果てでも変わらぬ感触。彼等の大切な部位を嘲笑する行為。知性と本能の根源ども。ああ。正解だ。私が魚を食す際、最も望むものは脳髄――特に目玉で在る。黒に濁ったギョロリの輪郭。此れを噛み潰す事こそが愉悦の至極で、素晴らしい愛情とも思考可能だ。皆には理解不可能だが、己の脳味噌は『愛』だと認識する。ええと。失礼。
今日のご飯はインスマス面よ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます