一日目・3
やり直したいこと?
そんなもの決まっている。
ミコトへの想いを、ちゃんと伝えたい。
ギリギリで焦った流れじゃなく、もっと早い時期に、しっかり準備を重ね、そして、もしうまくいくのなら...。
「ミコトとヤりたい」
「おい、俺はそこまで考えてないぞ?」
「男性が恋愛に求める要素など基本的にそうでしょう?」
「それは大きな誤解だ!もっと純情な男の子だっているんだからな!」
「そうでしょうか?」
「そうだ。ただ好きな人の側にいて、一緒に生きていけるだけで幸せな奴だって...」
「それは...要するにヘタレと言うやつでは?」
「違うから!しないと、できないは違うから!」
「では訊きますが、性的なことに熱心な女性を一般に痴女と言うのに対し、同じような性質の男性をなんと言うかご存じですか?」
「え?」
痴女の男性版?何だろうか、エッチな男...露出狂の男...?
「変態...か?」
「はい、大体の人はそう言うでしょうが、変態は男女問わず使われる言葉なので、痴女の男性形としては、適切ではありません」
確かに、痴女も言えば変態という大きなくくりに属する一つでしかないしな。
変態だと、当てはまる範囲が広すぎるのか。
「じゃあ、正解は何なんだ?」
「ありません」
「え⁉」
「深く調べれば分かりませんが、少なくとも、一般的な名称の中に、痴女の男性形を表せる言葉はありません」
「どういうことだ?」
「つまり、女性ならば痴女と言われるのに対し、性に関心的な男性は、さほど寄特なものではない、むしろ、それが普通だと言えるということです」
「?」
「つまり、天明寺ミコトとの性行に積極的ではないあなたは、普通以下のヘタレだと言うことです」
「余計なお世話だ‼」
そんなことを言うために、わざわざ文字数消費するなよ。
「いえ、これは重要なことです。あなたには、力を使うにあたり、明確な目標を定めてもらう必要があり、その目標とは...」
「天明寺ミコトへの告白を成功させ、その日の内にセッ○スすることです」
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