蟷螂
唯、貴方に愛されたかった。
だから、毎晩毎晩夜空に願っていた。
そしたらある朝、起きたらこの姿になっていたの。
ほら見て。
貴方につく悪い虫を切り刻む鎌も手に入れた。
少し目付きが悪くなったけど、
貴方は「大切なのは中身だ」って言っていたよね。
そして最後には貴方を食べて、
私の中に取り込むの。
ねぇ。何故、逃げるの?
私はこんなにも貴方を愛しているのに。
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