第16話 卵かけご飯

卵かけご飯がたまに無性に食べたくなる。

好きなのかもしれない。

昔よく食ったな卵かけご飯。

中学生、高校生時代、夜、無性に腹が減った。

夜、といっても深夜である。晩飯を鱈腹食べても夜中の2時頃になるとたまらなく腹が減った。

深夜に起き出して台所でゴソゴソ、の友が卵かけご飯だった。

カップ麺と卵かけご飯のほぼ二択だったように思う。両雄並び立つ。

温かいご飯に生卵と醤油を垂らして混ぜるだけ。

ただそれだけ。

なんて潔い、いじましい食べ物なんだ。

と、ノスタルジーに浸っている間に気づいたら身辺が慌ただしくなっていた。(卵かけご飯の)


我が県が卵かけご飯発祥の地だと言い出しているらしい。(少し前ですが)

そして我が県とは岡山県なのだが岡山県久米郡美咲町に卵かけご飯の店が出来ているらしい。(だいぶ前ですが)


おいおい大丈夫か

言ったもん勝ち的なヤツじゃないだろうな


調べてみるとあながち無理糞でもないようなんですね。卵かけご飯を最初に食べたとされる岸田吟香(きしだ ぎんこう)という人が前出の岡山県久米郡美咲町(旧 美作国久米北条郡垪和(はが)村大字中垪和字谷大瀬毘 ※読めません)出身らしいのだ。

これはあれだな。岡山の片田舎で昔の事だから各家で鶏を飼ってて、美作国久米北条郡垪和(はが)村大字中垪和字谷大瀬毘の地域の人達は日常的に卵かけご飯食ってたな。

間違いないな。

岡山発祥だな。


裏付けがとれたところで気になった、というか僕も言いたくなった。声を大にして言いたい。


その前に少しWikipediaで調べてみましょう。

ふむふむ、日本特有の食文化で、なるほどなるほど、どうやら卵を生で食べること自体が世界的に見ると多くないらしい。

別名TKGと書いてある。(聞いたことないな)

そしてお好みで、刻みネギ、海苔、鰹節、と書いてある。


ここです、僕が言いたいのは。

潜在的なオリジナルのTKGはかなりの数があるのではないかと思う。(使いこなしてるな、俺)

かくいう僕にもいくつかあります。これをここで言いたい。声を大にして言いたい。言って誉めてもらいたい。(言える相手がいないので)


1つ目として海苔は海苔でも佃煮海苔です。

もちろん味付け海苔でも食べましたが、醤油に飽きたら味付け海苔を出し、それにも飽きた時にふと閃いたんですね。

これを醤油の代わりに卵かけご飯にかけて食べる。ワンポイントとして悪くないと思います。


次に昆布。

昆布の佃煮というか、ゴマ昆布です。

これも悪くない。しそ昆布よりゴマ昆布。

ゴマ昆布の甘辛さが卵かけご飯によくあう。


それからこれが大トリなんですが、数年前スーパーの精肉コーナーにタタキなんかが並びだしたときにユッケも並んでいた。

牛のタタキを刻んだ肉と小さめの生卵1つに焼肉のタレのようなタレの小袋がついている。

これをご飯に乗せてしまう。


「あーあー」なんてチューハイ片手に眉間にシワを寄せてるお父さん、大丈夫です、信じて下さい。

まず茶碗一杯のご飯を用意し周囲に肉を乗せます。外堀から埋めるわけですハイ。

それからご飯の真ん中を少し掘り、生卵を垂らす。

ここまでくれば後は大丈夫です、タレをかけて混ぜてかきこむだけです。

あなたにも出来ます。

勇気を持って踏み出してほしい。


ユッケご飯枠ではありません、卵かけご飯枠です。ユッケ卵かけご飯、YTKGです。卵かけご飯の豪華版です。

美味いんだなこれが。

ああ食いたくなってきた。

どうですお父さん、酒の肴は一品減りましたがユッケご飯も美味しいでしょう?

なんせ惣菜のユッケ代がそのまま上乗せされるので一杯400円をこえてしまう高い卵かけご飯となってしまう。


卵かけご飯もブームになると卵かけご飯用のタレが発売されたり、トリュフ塩で とか、テレビでは思い余ってトリュフ本体をかけちゃうレストランも見たことがある。

給士の人が客の前でトリュフをすってご飯にかけていく。卵も、何とかという所の何とか鶏という鶏のブランドの卵らしい。

鶏を放し飼いにしていてストレスが無く、その卵も何とかが豊富で黄色が濃く、黄身が箸で何とか出来るらしい。


うまいんだろーなートリュフ卵かけご飯、なんたってトリュフがかかってるんだもんなー。(トリュフ食ったことないけど。)


卵を混ぜて醤油か、醤油を垂らして卵か、完全に混ぜるか、あえて混ぜきらず卵のところ醤油のところ白ご飯のところを残すか、議論は尽きないがまたの機会としたい。

嫁はヌルヌルが嫌で卵かけご飯は好きではないらしい。

あっち行ってなさい。


※ちなみにユッケご飯を始めたのはは大人になってからです。苦情は一切受け付けません。

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