Chapter28

 それは、少女が今よりも尚幼かった頃の記憶。


 何も知らず、知らぬが故に幸福であった、在りし日の思い出。


 少女は薄暗いトンネルをひた走っていた。カンカンと軽い足音が共鳴して、まるでリズムを奏でているようにも聞こえた。


 目指す先は、遠くにあるほのかな光。駆け足を早める程に大きくなっていくトンネルの出口へと、少女は吸い寄せられるようにして向かう。


 と、少女の足音を追うようにして、別の足音が重なる。が、こちらにはいささか元気がない。


 少女は振り返ると、息を弾ませながらも叫んだ。


「ほら急いで! 早くしないと終わっちゃうわ!」


「ま、待ってください……お嬢様ぁ!」


「だらしないなぁ、もう」


 よたよたと後を追う少年の姿があった。ひょろっとして体格は如何にも頼りなさげで、度のきつそうな眼鏡の奥も既に涙目である。年齢だけは少女より一つ上だが、気弱な性格のせいでいつも少女に振り回されていた。今も、まさにそうだ。


 少女は呆れたようにため息をつくと、少しだけ足取りを緩めた。


 彼が根っから運動音痴なのは知っている。しかし、こうして慕ってくれるので少女も悪い気はしなかったし、何よりも数少ない友人の一人である。友人を無下にするようなことはできないのが少女の性分だった。


 それでも、走り続ければやがてはゴールにたどり着く。


 眩いほどの光の中へと、少女は飛び込むようにトンネルを出た。


「……うわあ!」


 眼前に開けた世界に、少女は思わず声を漏らした。


 鳴り止まぬ歓声が、周囲をこれでもかと埋め尽くしていた。


 そう、ここはスタジアム。五万からの観衆が熱に浮かされながら、《その時》を今や遅しと待ち焦がれているのだ。


「ああ、お嬢さんに少年。ようやっと来たな?」


 と、奇妙なイントネーションで少女を呼ぶ声がした。


 傍らの高い塀によじ登る人の姿がある。少年、といっても、既にあどけなさは影を潜め、肉体的には成熟の域に達しかけている。そんな微妙な年頃の男である。


 少女にとっては、見知った顔である。細い目が笑ったようにも見える。いや、今は事実彼女に向けて笑みを浮かべているのだ。


「あら、キミの試合は終わったの?」


「ん、ばっちり。そらもう圧勝」


「お……おめでとう、ございます……はぁ、はぁ」


「はっはっは、おおきにな」


 男は小さくピースマークを作ってみせた。


 それは、少女にとっても吉報だ。彼はまだ若いは、それだけにこの《チーム》の未来を背負って立つ存在である。だから、彼の勝利は《チーム》の勝利であり、ひいてはいずれ《チーム》の一員となることを望む少女にも益となるはずだ。


「それじゃあ、来年からはシニアリーグに参戦できるわね」


「……ああ、これで《虎》のニィさんに追いつけた」


 男は感慨深げに、よじ登った塀の向こうを眺める。そこには何があるというのか、当然の様に少女も知っている。


 一つ年上で、背も幾分か高い少年の方は、難儀しながらもよたよたと塀を登ってみせた。所々に浮かぶ継ぎ目に足をかければ、どうにか、向こうへと顔を出せるようである。


 一方、小柄な少女はといえば、よじ登るための取っ掛かりにさえ手が届かない。どれだけ背伸びをしてみてもだ。少女は不満げに頬を膨らませて、うず高い塀を睨んだ。


「しゃあないな。ほれ、手ぇ出し?」


 苦笑しつつ差し伸べられた男の手を、少女は不機嫌そうに取る。


 力強い腕に引き上げられながら、歯噛みする。


 未だ自分は無力だ。誰かに支えられなければ、こうして舞台に目をやることも出来はしない。まして、《チーム》の力になるなど、夢のまた夢。


 幼い少女には、それが歯がゆくて適わない。


 そんな悩みを抱えつつも、現金なもので、塀向こうに広がる世界垣間見た少女の表情は一気に華やいだ。


 そこには、遠くまで続く長大なアスファルトの道、肉眼では見通せない程向こうまで続き、その先にきっと大きく弧を描くコーナーが控えているのだろう。そして、少女の背後、はるか向こうにも、同じように道が続いているはずだ。


 これこそ、少女が憧れる戦いの舞台。二人の騎士が、互いのプライドをかけてしのぎを削るコロッセオ。


 すなわち、ブラストサーキット。


 今、彼女たちはホームストレートの前にいる。眼前には、コースを挟んで観客が見守るスタンドがあり、本来ならば彼女たちがいるスペースはオフィシャル向けの作業エリアだ。


 だが、双眼鏡でも覗かなければ様子を伺うこともできないスタンドなどより、個々の方がよほどコースに近い。それ故に、少女たちは毎度忍び込んでは、こうして秘密の応援を敢行していた。


勿論、ルール違反である。見つかればつまみ出されるところだが、《チーム》関係者の親族故サーキットに入れてもらえたは良いが、さりとてピットにも入れてもらえず不貞腐れていた少女である。これくらいの役得、バチは当たるまいと開き直っている。


「ああ……来たで!」


 と、興奮気味の男の声。その時、遠く彼方より鼓膜に叩きつけるかのような音が鳴り響く。それは、さながら雷鳴のごとく、しかし、少女はこの音を知っている。


 目を凝らす。目視でようやく捉える事の出来る位置に、一台の車両が姿を現した。


 鮮やかに煌く深紅のマシン。それを操るライダーもまた、燃えるような赤いプロテクタを見にまとう。


 時を同じくして、相対するマシンもまた、ホームストレートを駆けあがってくる。


 少女は目を閉じ、耳を澄ました。割れんばかりの歓声すらもかき消す二基のモーター。それらが狂ったように紡ぎだす二重奏に、精神を集中させる。


 互いにいい音をさせている。わずかなノイズすら感じさせない乾いた咆哮は、少女の魂までも否応なく燃え上がらせていく。幼いながらも、マシンの拍動とスキールと、そして槍のぶつかり合う音を子守唄に育ってきた少女には、ともすれば騒音でしかない音の奔流は至極日常的なものである。であるが故に、わずかな調子の変化でも、彼女の耳は聞き逃さない。


 深紅のマシンは、未だ十分すぎるほどの余力を残している。触れば破裂しそうなパワーの塊を腹のうちに抑え込んで、解放させる時を今や遅しと待ちわびている。


 それだけで、少女にはありありと想像ができた。ヘルメットの奥に浮かぶ、一人の男の無表情が。さらにその奥、脳裏に渦巻く、無言とは裏腹な暴力的なまでの闘争本能が。


 だが、それでこそあの男だ。少女は誇らしげに笑う。


「そう、《虎》は今日も《デッドリー》なのね」


 阿鼻叫喚の中を、赤いシルエットが疾風となって駆け抜ける。その後に残るのは、制御を失いって横倒しにスピンする相手のマシン、そして吹き飛ばされるように宙を舞うライダーの姿だった。




***




 真夜中でも、あたりはひどく眩い。仮設の白熱灯が数基、あたりを煌々と照らしているのだ。


 試合の全工程が終了し、祭りの後といった静けさが漂うサーキット。その片隅、関係者専用のスタンバイスペースをそっくり借り切って、とある《チーム》の祝勝会が執り行われていた。


 そこに、少女もいた。オレンジジュースが注がれた紙コップを片手に、世話しなくあたりをきょろきょろと伺っている。


 三十名ほどのチームスタッフが集い、思い思いに酌を傾け、肩など組みながら騒ぎ立てる。皆、勝利の美酒に酔いしれているのだ。


 その気持ちは、少女にもわかる。何しろ、実に痛快な勝利だったのだ。相手の槍はただの一つも掠らせず、逆にこちらは渾身の一撃がことごとく敵の懐を捉えた。まさに完勝である。


 圧倒的な勝ちを破竹の勢いで積み重ね、今チームは波に乗っていた。この溌剌とした雰囲気も、まさにこの連勝によるところが大きいのだろう。全員のモチベーションが今までになく高まっている。高揚しつつも、ビリビリと肌を痺れさせるような空気が、いまだ傍観者の少女にもはっきりと伝わった。


《チーム》が一個の嵐と化している。そして、中心には一人の男がいる。


少女は、その男を探している。


「あ、お嬢さぁん。こっちで一緒に飲みましょうよぉ」


 と、見知ったスタッフに声をかけられた。


「ごめんね、また今度」


「こっちにはケーキもあるのにぃ」


「んー、捨てがたいけど遠慮しとく……私ね、《虎》を探しているの」


 すると、スタッフはちょっとつまらなさそうにトレーラーの裏手に目をやった。


「ああ、あの人なら向こうにいますよ。今カントクと話してます」


「おじい様と?」


「どうせ年俸の話でしょう? ちぇっ、お嬢さんにまで振られるなんてなぁ」


「六歳の子供相手に何考えてるんだか……ま、また今度付き合うから。じゃね」


 少女は苦笑すると、スタッフを背に走り出した。


 マシンを輸送するトレーラーの向こう側、そこに彼がいるのだ。そう思うと、何故だか胸が高鳴った。心臓が暴れ出す。速足になる。一体何なのだろう、この気持ちは。少女はまだ、もやもやとした自分の感情を理解できずにいるのだ。


 幼い体躯をちょこまかと動かして、ようやくたどり着いたトレーラー。コンテナの陰からひょっこりと顔を出して見せた。


「……いた!」


 歓談するスタッフたちを背にするように、簡易の折り畳み椅子へと背中を預ける男がいる。サーキットキャップを深く被り、戦いが終わったと言うのに、いまだにプロテクタを外したのみで通気性の悪いインナースーツを着込んでいる。ただ、彼のしな垂れた右手に挟まれた煙草から伸びる煙だけが、今この時、束の間の平穏を物語っていた。


 少女が二度三度と深呼吸をして、声をかけようとした。その時――


「すると、来年はとりあえず残留か」


 低くしわがれた声、相応の年月を重ねた老人の声がした。


 この《チーム》の監督である。ただ、少女にとってはもう一つ別の側面を備えた人物である。


(おじいちゃんだ……)


 少女はさらに首を伸ばして様子を伺った。案の定、先ほどまで見えなかった位置にもう一人の男が立っている。老境に達したらしき白髪を掻く、その姿はどこか安堵している様に見えた。


「ああ、真田の奴も来年からは戦えるだろうが、まだヒヨッコだ。それに、おやっさんには恩があるしな」


「恩、か。そういったものでお前を縛っていると思うと、いささか気が引けるな」


「いや、言い方が悪かった。俺も、あんたと共に戦いたいと思ってる」


「……嬉しいね。監督冥利に尽きると言うものだ」


 ひとしきりの会話を聞くも、少女は首をひねった。彼らは一体何の話をしているのだろう、と。勝利の余韻に浸っているにしては、彼らの会話はやけに静かで、そして湿っぽい。他のメンバーはあれほどバカ騒ぎをしているというのに。


「なんにせよ、俺のライディングとおやっさんのマシンは相性がいい。だから勝てる……ありがとう、おやっさん。俺の《デッドリー》は、使える」


 背中越しに、男の表情は読み取れない。言葉の意味するところも、内容を考えれば随分と抑揚のないものだ。それが、彼の性格ではあるのだが。


 それでも、少女は彼が本当に感謝しているのだと理解できた。祖父の背中が、震えていたのだ。


 思わず、少女までが涙ぐんだ。《チーム》のマシンを仕上げるのは、他でもない祖父が務める仕事だ。それが結実したのだと、あの男は語るのだ。


 《チーム》の栄達に苦心してきた祖父にとっ、それがどれだけ得難きものか。胸の内は、幼い少女でも想像するに難くない。ずっと、彼らの姿を傍らで見てきたのだから。


「すまんな、お前にはずっと面倒をかけたが」


「言うなよ、おやっさん。だから、今がある」


「……ああ、そうだな。今年もあと一戦だ。頼むぞ」


 男は勿論、とばかりに突き上げた親指を掲げてみせた。彼らしい、不敵な仕草である。


 それを認めた祖父もまた、満足げに頷く。と、踵を返しこちらに向き直る。どうやら、こちらに歩いてくるようだ。


 少女はトレーラーの下に身を隠した。ここで見つかるとまずい。いや、決してやましいことはないのだが、何となく少女のプライドに関わる気がするのだ。


 コンテナの陰に隠れる少女。お転婆、と言えば聞こえは良いが、やや気の強い性質の少女である。はるかに年上の男にも食って掛かるので、彼に近づくことをしばしば禁止されることもあった。ことに、神経に昂る試合前後はほぼそうだ。


 今回もきっと、見つかればこっぴどく叱られるのだろう。だから少女は一層身体を小さく屈めて、まるで野良猫が隠れる様に祖父が去っていくのを待った。


 ところが、流石は我が祖父と言ったところだろうか、よく心得ている。彼は少女の目の前で立ち止まると、あからさまに大きなため息をついて見せた。


「あまり、迷惑をかけるんじゃあないぞ」


 少女は思わず口に手を当てたが、どの道無駄な事である。しかし、さっきの口ぶり、現地は取ったと言える。


「……おじいちゃん、ごめんなさい」


 祖父の言いつけに背く申し訳なさがない訳ではなかったが、それ以上に、近くに彼女の興味を惹きつけて止まない相手がいるのだ。少女は舌をちらりと見せて苦笑した。


 少女は祖父の痩せた足が視界から消えるのを確かめると、もぞもぞとトレーラーの陰から這い出した。そして、勇み足で男の背後に立ちはだかる。


「調子は上々の様ね、《虎》!」


「……またおやっさんに叱られるぞ?」


「おあいにく、今日はお墨付きなの」


「あの人も甘いことだな」


 男は二本目のタバコに火を付けた。どれほど毒であるとたしなめられても、彼は試合の後には必ず喫煙する。彼の悪い癖と、それからまったく相手にされていない状況に顔をしかめた。


「この私が祝ってあげようっていうのよ。もう少し、らしい態度ってないの?」


「お子様が、何処でそんな口ぶりを覚えたのやら……だが、まあ」


 半ば作業的に煙を吐き出すと、男は観念したように言った。


「祝福は有難く受け取っておこうか」


「ふふん! そういう殊勝な態度が信頼を生むのよ?」


「どの口が言ってんだか……」


 軽口のたたき合いである。少女がこの男と出会うと、いつもこんな具合だ。だが裏を返せば、彼は少女と同じ目線でじゃれ合いに付き合ってくれているのだ。それは、少女にとってありがたいことでもあった。


 それからしばしの間、二人で些細な談笑をした。


 今日の対戦相手のこと、マシンの調子、新しく試した戦術、エトセトラ……そのすべて、サーキットでの戦いに身を置く男の言葉は、少女にとってすべてリアルで、そして新鮮だった。ぶっきらぼうで言葉数少ないながらも、少女が目を輝かせて聞き入るほどに。


 その内、すっかりと夜も更けた。今までずっとバカ騒ぎを繰り広げていたスタッフたちの声も聞こえず、あたりには晩夏の虫の音が響くのみである。


 いくらか大人びたところがある少女ではあるが、まだ十歳にも満たないのである。流石に眠気が勝ち始めて、目元を擦る。


「宴もたけなわだな。お前はそろそろ帰りな」


「……もっとお話を聞かせてよ」


「いや、話の途中で寝落ちされても気分が悪い。続きは……ああ、今度の試合が終わったらだ」


 今度の試合……か。少女は、それも悪くないと鼻を鳴らした。


 次の試合。長く続いた今年のブラストシリーズ、その最終戦となる。しかし、男にとってはもう一つ別の意味を持つことを、少女は知っていた。


「勝てれば、今度はワールドリーグに挑戦できるのね」


 ぽつりとつぶやいた少女の言葉に、男は少し反応した。彼の背中がぴくりと動いたのだ。


 今、彼の主戦場は、この狭い日本の中だけだ。人は、それをローカルリーグと呼ぶ。


 だが、それでは所詮井の中の蛙。世界にはもっと強く、勇ましいライダーたちがひしめき合っているのだ。


 今の彼には、そこに殴り込む資格がない。ワールドリーグは狭き門だ。国内においても相当の実績が求められる。そう、シーズン総合優勝でも果たさない事には。


 故に次の試合、男は負けるわけにはいかないのだ。


 あと一つ勝てば、ワールドリーグの切符が手に入る。男は、優勝に王手をかけていた。


 だから、だろうか。彼の背中が、少し緊張しているように見えた。


「ふふん、不安なの?」


「そう見えるとしたら、やっぱりお前はベッドにもぐりこむ時間だ」


「や、やー!」


 男は大儀そうに立ち上がると、暴れる少女を強引に抱き上げた。気恥ずかしさのあまり手足をばたつかせるが、男の太い腕は恐ろしく力強く堅牢だ。少女が抵抗したくらいではビクともしない。


「お嬢様ー? どこにいるんです、お嬢様!?」


 しかも、タイミング悪く少女を呼ぶ声まで。眼鏡の少年が頼りない顔でうろうろしているのが想像できた。


 仕方がない、ここまでだろう。少女は観念して、身体を弛緩させた。すると、先ほどまで張っていた気が一気に解けたせいだろう。急激に眠気が襲ってきた。


「……ん、ねえ《虎》。ひとつ……ひとつだけ……教えてよ」


 抱きかかえられ、揺り籠の様な心地よさのなか、薄れゆく意識で少女は問いかけた。


「今度……も……勝てる……よね」


 すっかり重くなった瞼をゆっくりと瞬かせてる。もう、男の顔も良く見えない。


 だが、少女は何となく思った。きっと、こんな時でも無表情で、事もなげに言うのだろう。


 いつもの、あのセリフを。


「ふん、どうかな。俺は、ただ敵を貫くだけさ」


 静かな、しかし確固とした強き意思が漏れだしたような、そんな緊張した感触さえ持った言葉。


「……そう……なら……安心……ね」


 安堵して、少女は深く眠りの闇へと沈んでいく。


 ――それが少女……甲斐美晴と、かつて《甲斐の虎》と呼ばれた男、飯富虎生が交わした、最期の言葉だった。

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