4.前日
中野は猛烈な勢いで昇段、一週間余りで目標を達成してしまう。まあ元々Cくらいまで鍛えていたようなので、不思議はない。・・・これが、寂しいかといえば寂しいんだが。
夜にな、妄想が炸裂するのだ。元ルームメイトの谷崎先輩の気苦労を思い出してため息。
かくいう俺はといえば。忍川兄の挑発がやはり気に入らず、あれからさらに精を出してあっという間にA直前まで来た。もちろん、中川君にも同等のポイントが入る。その方がいいに決まってるだろ!!忍川弟の方には苦笑されたが。
で、あの五人兄弟・・・プラス3が俺に張り付いて離れない。なぜか懐かれてしまったらしい。筋肉社会は不可解だ。
あーあ。あと一週間か?四月まで。在校生は入学式の前にクラスの確認と係とかの決め事するからな。 うーん。わかっていてもあそこに戻るの嫌だな。また弁当教科書隠さなきゃいけないし、掃除は全館か。それから何と言ってもいじめっ子連中な。
脅迫状まで送ってきたやつらだぞ?鮒羽はいるし?花岡たちの派手な嫌がらせに?中村の地味にじわじわ効いてくる仕打ち?俺よく不登校にならなかったな。
それに継ぎ接ぎだらけの制服。 やっさんと久松から言われて新調したんだが、いつまで持つだろうか。
それに、マンションをどうしようか。ここにいるの、もう嫌だ。だからあそこをなんとかしないといけないが、何があるかわかったものじゃないし。
・・・来月には卒業するとかなんとか言ってたし、デカブツ久松に手伝わせるか。
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