暗器屋さんと茶番劇
「そろそろ落ち着いたはずよね?店主、説明しなさい。」
「いくらK11複合小銃でもK国の欠陥兵器だとしても自然発火なんてないですよね?」
「ほらぁ!説明してくださいよぉ!ねぇ!はーやーくぅ」
シオン、傘喰、佐々木に集中砲火を受けているのはこの件の戦犯、三人の前で土下座している店主だ。
「うん。説明するから、説明するからね、佐々ちゃん頭踏むのは止めようか。今日のパンツは白色だね?」
「・・・・佐々木、こいつ殺すから足どけて。」
「シオンさんだけなんてぇ、ずるいですよぉ!私も殺らせてくださいよぉ!」
「はい、ちょっと三人落ち着こうか。まずシオンさん、パンツとか気にするんですね。佐々木ちゃん、うん、クリムゾンモード解除して。店主、僕が良いと言うまで喋んな。」
「「「すいませんでした…。」」」
「よろしい。では、改めて説明してください。店主、発言を許可します。」
「いちいち許可とらないといけないのか…あ、ごめんなさい。傘くん刀を構えないでください。え?はやく話せ?はいはい、えーとね。まず僕は昨日K11複合小銃が届いたから倉庫にしまっておいたんだよ。で、たしか昨日はついでに買ったヘッドセットの周波数いじって遊んでたら壊れちゃって五時になったから急いでアニメを見に傘くん達のいる居間みたいな所に行って、アニメ終わったらもう良いかーって感じで帰ったんだよね。うん。昨日はこんな感じかな?」
「はい。よくわかりました。店主。K11複合小銃がどんなものか本当に知った上で買ったんですか?」
「自慢じゃないけどよくしらない。」
「マジで自慢じゃないですね。あれは普通の磁石で爆発するんですよ。そんなんのちかくにバカみたいにいじったヘッドセット。爆ぜるに決まってるじゃないですか!」
「そん、な!僕は!僕は爆発させようとなんて…ちょっとした軽い気持ちでいじっただけなのに…。」
「まだ、大丈夫だ。やり直せる。やり直すのに遅いとかはないんだから。」
「傘くん!ごめん!ごめんよ!」
傘喰は店主はガシッと抱擁した。そう、まさに己の間違いに気づいた子供を優しく正しい道へ修正してあげるように見えたのであった。
「なんだこれ」
傘喰と店主のクソ茶番を見ていた佐々木が一言で切り捨てる一方、シオンは電話を手にとり、何かをはなしていた。
「あ、はい、お願いしますー。はい。はい。では、お願いしますー。はーい。」
「だれに電話を?」
「よくお世話になってる大工さん。」
「ほぇー。仕事はやいですね。」
「できる女だから当たり前よ。」
シオンは無い胸を張ってどや顔で頷いた。
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