暗器屋さんはやらかす
ここは『中根商店』山に囲まれたThe 田舎に存在する店。見た目はは昔ながらの駄菓子屋さん、中身は復讐専用の武器、暗器を取り扱っているというどこかの天才名探偵の眼鏡の少年みたいなお店なのだ。
そして、いつも開店時間ギリギリで店に来るはずの僕、傘喰以外の店主、シオン、佐々木の三人が珍しく僕と『中根商店』の前の交差点で遭遇した。
「どうも、今日は珍しく早いですね。皆さん。」
「いやー何となくかな?」
「そうね、私も店主と同じく。」
「私も何となくですけど、傘喰さんはいつもこの時間に?」
全員にはやく出勤した理由を聞くと全員なんとなくと言うことらしい。
しかし…あのやる気皆無な、やる気皆無な三人が早朝から出勤なんて…いまのいい天気から急に雪でも降るんじゃないか…?
「おーい、傘くーん?大丈夫かい?眠たいなら休んでもいいよ?給料だだ下がりするけど。」
「…たった一回休むだけで給料だだ下がりって…仕事してないあんたらは給料無くなってるはずですよね。」
自分で自分の首を絞めた少しのほほーんとした爽やかな青年、店主(何回も繰り返すが名前は誰も知らない)で、
「「私達はなんにも聞いてないんでそのルール対象外でよろっ‼」」
「あんたらもノリと可愛いさで許されようとしても無駄ですよ。」
ノリと可愛いさで逃れようとした女子二人は金髪ツインテロリっ子(二十歳超えらしい)のシオンと腰まで伸ばした綺麗な黒髪が特徴的な女子高生の佐々木だ。
僕はそんな三人と他愛ない話をしながら進み、『中根商店』が見えてくると店主が思い出したように急に言った。
「そういえば昨日入荷した新商品まだ開けてないや、傘くん開けといて。」
「また何か買ったんですか?勝手に買ったんですから店主が開けてくださいよ。」
「えー、めんどくさいー。」
「知らないですよ。ていうか何買ったんですか?」
「それはね…」
店主が何を買ったか言いかけると、突如目の前の建物、そう、『中根商店』が傘喰達の目の前で轟音と共に爆発した。
「「「「・・・・・・・・・え?」」」」
ちょっとまて、何が起きたの?敵の襲撃?いや、敵と明確に呼べる相手はほぼ壊滅しているはず。隕石?それはあり得るけど、隕石落ちたらたぶんここにいる僕達は衝撃波で即死でしょう。
「うーん…いったいなぜ…」
「いちおう消防署に連絡した方がいい?」
「いや、一般の所に連絡してはダメよ。暗器や銃器が見つかっては面倒になる。」
「………」
「店主!どうしますか!?このままではちょっとヤバイですよ!いくら田舎でも人が来ます。」
「………」
「店主!」
「………」
店主は僕の声に全く反応なく、汗を流している。まだショックから立ち直っていないようだ。
「……これ僕のせいじゃないよ、うん。」
「はい?」
「…別に関係ないからね。昨日のは…」
「…おい店主、昨日買った物は何ですか?」
「…K-11複合小銃を」
「……今回は誰も悪くなかったと言うことで…ね?」
「……」
「…その無言は了解と言う意味で…?」
「……シオンさーん!佐々木ちゃーん!犯人こいつでーす!」
「やめてぇ!シオンちゃんに言うのだけは!命だけは!」
「…そう、店主のせいとはね…」
「…あのー傘くん?後ろからすごい怖い幼女と怪力女子高生がこちらをみてる気がするけど…何かの間違いだよね?」
「…喜びなさい。ちょっとずつ殺してあげようと思ってたけど貴方は一生拷問にしてあげるわ。」
「…偶然ですねぇ!私もぉ同じこと考えていたんですよぉ!」
店主の幻想と共に吐き出された女子二人に対しての侮辱によってシオンのガチ脅迫と佐々木のクリムゾンモード(暗器屋さんの荒仕事[1][2]参照)に囲まれた自分の墓穴を掘った店主は…
「すいませんでしたぁ!」
速攻で土下座した。とても綺麗な土下座だった。
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