暗器屋さんとテイザー・ショックウェーブ

「「「ありがとうございましたー」」」

今日最後の客がドラマでよくあるヤクザが持っているような銀色のアタッシュケースを持ち、店を出ていった。

「店主ーさっきの人何を買ったんですか」

「店主、これって何ですか?」

「おーい店主ー注文してたもの来てるー?」

いつもの質問をする黒髪美少女の佐々木としっかり働いている高校生ぐらいの青年の傘喰、そして自分のことしか考えてない年齢不詳の合法ロリのシオンが一斉にのほほーんとしている通称店主(名前しらない)に質問をぶつけたが「一斉に言わないでよー聞き取れないよー!」と言ってきそうだが、答えは返ってこなかった。なぜなら…

「「「あ、今日店主いなかったの忘れてた。」」」

そう、なぜか今日は『中根商店』の顔とも言える店主がいないのだ。

「どうしていないんですか?」

「さぁ?」」

「どっかに行ったんですかね?」

「「さぁ?」」

「病気ですかね?」

「「さぁ?」」

「あのー、二人とも話聞いてる?」

「僕は聞いてるよ…え、なにこれ煙出てきたんだけど、やばっ!火出てきたっ!」

「いや、傘喰さん聞いてないよね?というかその手に持ってる火が出てるやつちゃんと処分しておいてくださいよ。シオンさんは?」

「うーん?聞いてる聞いてる。っと!見つけた!ちゃんと届いてるじゃない!」

「絶対聞いてないよ…ところでなに探してたんです?」

「これよ。」

そう言い、シオンが指差した先にはシオンの背丈程の箱が置いてあった。

「なんすかこれ。」

傘喰が話しに入ってきた。もうすでに火がついていたはずのものは手に持ってなかった。

「それは『テイザー・ショックウェーブ』私が好きなタイプじゃない非殺傷武器よ」

「ほう、この店では珍しいですね。非殺傷なんて。ところでどんなもので?」

「クレイモア地雷ってあるじゃない。それの殺傷部分を全てワイヤー付きの電極針にしたものよ。」

「「ほー。」」

「そんなもの入荷して何の為に?」

「そんなの決まってるじゃない?」

シオンが小悪魔的に、というかどう見ても悪巧みしている顔で笑った。

それを見た佐々木と傘喰は…

「「…ほう」」

佐々木も傘喰もシオンが考えていることを理解したらしくシオンと同じ表情をした。



翌日

「おはよー!いやー昨日はごめんねー昨日って新作RPGゲームの発売日でさー昨日中にクリアしたかったんだよねー。分かる?傘くん、佐々ちゃん、シオンちゃんにはまだ早いかな?」

店主はいつものように一番遅く店にやって来て、昨日の休んだ理由を話し始めた。その話を聞いた傘喰たちは…

「これはもう駄目ね。」

「そうですね、病気とかだったら勘弁してやろうと思いましたが。…まさかゲームとは…ねぇ?」

「そうですね。もう置いてますんでいいと思いますよ。」

「「ご苦労」」

「おーい三人でなに話してるんだい?」

「何にもないっすよ。ほら、荷物を奥において来てくださいよ!」

「うーん、まあいいか。」

傘喰の強引な説得に店主はしぶしぶというかなんというかで奥に入っていった。

その瞬間

「うぎゃあああぁぁぁ!!」

店主の叫び声が聞こえた。

「よしっ!引っ掛かった!いくぞ!」

「「はい」」

店主の叫び声が聞こえた瞬間にシオン、傘喰、佐々木が動き出し、店主の叫び声が聞こえてきた奥に三人で突撃し、叫んだ。

「「「ざまぁぁぁ!」」」

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