第19話 そのぴんと立った左手の薬指に

 園はライムグリーン色したパーカーのフードを脱ぎ、襟足の髪を掻き分けるようにして生体端末に触れた。つるりとしたイボのような突起は生暖かく、治りかけの切り傷のように盛り上がり、親指と人差し指で傷を押し開いてやると葡萄の皮が剥けるように接続端子が現れた。


「ユカリさんの場合は電脳非実装だったからな。全感覚を遮断してドリフター状態に落とし込むため薬剤も使用したんだ。そして還ってくるまで六週間かかった。天野はご存知の通り帰還まで十五週間。場合によっては、園さんも長期間眠ってるような状態になるかも知れないけど、いいんだな?」


 篠田がキーボードを叩きながら接続ケーブルを園に手渡す。園はそれを無言のままに受け取って、ためらう事もなく襟足の生体端末に接続した。


「……あんっ」


 ぴりっと静電気が走るような感覚が背筋を駆け降りて行く。園ははぁっと溜め息を漏らして、ベッドに座り直す。


「私は右手の怪我で休業中なの。ちょっとの間連絡が取れなくなったって何の問題もないよ」


 ここは篠田の部屋。寝室のベッドの上。他人の部屋のベッドに乗るなんて、いつ以来の事か。そんな無意味な事を思いつつ、襟足の髪を戻す。さらさらとした黒髪が生体端末を覆い隠した。


「私の現時点での行動はモニターもトレースもされてない。篠田さんとの接点も切れているし、私が篠田さんの部屋にいるだなんて誰も想像すらしない。そもそも私が行方不明になっても誰も探したりはしないし」


 3Dプリンター出力の折れた右手首にぴったりフィットした硬化ネットをひらひらと見せびらかす園。


「厚労省の人間が行方不明になったら、それはそれで問題じゃないのか?」


「きちんと整理整頓された部屋に『もう疲れた。探さないで』って意味の書き置きがある。それで十分よ」


「さすがだ」


「私の思い出はさっき渡したメモリーカードにすべてまとめてあるから。自由に編集して使って」


「それに仕事も早い。厚労省の電脳装備者として官僚になれるんじゃないか? ドリフターにするにはもったいないな」


「そう言うのがもうイヤになったの」


 ばふっと枕に後頭部を投げ出してベッドに横になる。真っ白くて無機質な天井が落ちてくるように迫って見えた。ユカリもこの白い天井を見ながら電脳空間の海に溶けて消えたのだろうか。身をよじって枕の高さを調節しながら園は思った。


 ベッドサイドに椅子を引っ張ってきて、ケーブルで園と繋がったノートPCを膝に置いて篠田が言う。


「電脳にエミュレータをインストールして、何もない真っ白い空間に何ヶ月間も浮いているような感じになるけど、実時間では十数時間ってところだ。かなりキツイと思うけど、耐えてくれよ」


「経験済みよ」


 誰かさんのおかげでね、と篠田をきつく睨む園。


「ああ、そうだったな。あ、それと、ドリフター状態になった後、着替えとか、身の回りの世話を僕がする事になるんだが、その辺はいいだろ?」


「いいだろって、何がよ」


 ベッドの上、胸で手を組んで横たわったまま篠田を睨み続ける園。


「長期化昏睡状態に陥れば、栄養剤やら点滴やらの処置をしたり。あと電脳漂流してても新陳代謝してるんだ。その、身体を拭いたり、そう、諸々の世話だよ」


「どうせ何も感じないんだもん。好きにしていいよ」


「了解だ」


「……それと」


 ベッドの上で半身を起こして園が言い澱む。篠田は軽く首を傾げて先を促した。


「私の思い出はそう多くはないから、全部語って聞かせて欲しい。登場人物は編集しても構わないけど、細かいディティールはそのままで、お願い」


「ああ、わかった」


「何だったらあなた好みの女に上書き修正しちゃってもいいから、お願いね」


 園は篠田の返事を待たずに細い身体を横たえて、静かにまぶたを閉じた。




 そういえば、どのくらいこの不確かな白い空間に浮かんでいたのだろうか。数時間か、数分、数十秒か。それとも数ヶ月間?


 私はここで何をしていたんだっけ?


 何もせず、何も考えず、ただそこにいただけの園は不意に世界に変化を感じた。


 音の波だ。声だ。それも自分のかすれた声じゃない。誰か他の人間の声が白い空間に響いた。情報だ。電脳空間が動いた。


「……ソノ……」


 聞き覚えのある誰かの声。誰だろう。こんな私に声をかけてくれるなんて。


「……ソノ……。園、そろそろ目を覚ませ」


 目を覚ますも何も、ちゃんと起きているってば。誰よ、あなたは。園は声を出そうとしたが、小さな口からはかすれた吐息しか漏れ出てこなかった。


 まるで壊れた映写機で上映した古ぼけた映画のような、目の前の真っ白いスクリーンに微妙な濃淡の影がゆったりと踊っている。


 あんた、誰?


「誰って、園、寝ぼけてんのか?」


 誰だっていいか。タバコちょうだい。寝起きに一番効くの。


「僕んちは禁煙だって言ってるだろ。これで我慢しろ」


 園の唇に何かがあてがわれる。タバコのようで、タバコじゃない。この香り、感触、重さ、機械のタバコだ。水蒸気の煙を発してカートリッジ交換で様々な香りを楽しめる、タバコを吸った気分になれる十数年毎にブームがやってくる玩具のようなスチーム式擬似タバコだ。


 機械のタバコじゃなくて、本物のタバコがいいの。


「寝ぼけてんのにタバコの違いはわかるんだな」


 ちゃんと葉っぱを刻んで、紙で巻いて、火をつけて、フィルターを通して煙を吸うタバコよ。ちょうだい。


「しょうがねえな。いい事教えてやるよ。電脳を移植したらタバコを吸う時間を限定するんだ。タバコを吸うと本物の脳と電脳とがスイッチするって条件付ける。それだけで脳と電脳の混同現象が抑えられて記憶検索の失敗もなくなるんだ」


 私をパブロフの犬にしたいの? にゃーん。


「それじゃあ猫だろ。今日からタバコ吸う時間を決めろ。そうだな、一日五本限定の電脳スイッチングタイムだ。目覚めの一服はやめとけ。血管が収縮して脳に悪い」


 タバコなしなら、もう少し寝るわ。


「だーめ。起きろ。遅刻するぞ」


 私は学生の頃の夢を見ているのか。誰だっけ、あなたは。




 園を覆い尽くす白い靄は風に巻かれて散り散りになり、冬の朝陽に溶かされる湖面の薄氷のように流れては消え、消えては流れる。


 もうもうと沸き立つ湯気を両手で掻き分けるようにしてようやく屋台の座席にたどり着いた園と、隣に座る眼鏡の男。席に座ってもなお、掻き分けても掻き分けても、湯気は視界をふわりと塞ぎ、世界は白くもやって何も見えなくなってしまう。


 今夜は特に冷える。そのせいで湯気がやたらと濃い。大根が美味いとネットで評判の神出鬼没な屋台のおでん屋を、情報技術を駆使してやっと一番乗りで発見したのだ。まだ誰も触れていない新雪のような、盛大に白く湯気を立てている中に二人で顔を突っ込んでみる。


「うおっ、眼鏡が一気に曇った。情報が見えねえ」


 あたりまえよ。こんな時までAR眼鏡に頼らないの。


 白い湯気のカーテンの向こうに、薄ぼんやりとした人の輪郭が屋台の奥を覗き込んでいる。そう、あなたはいつも拡張現実眼鏡を装着していたっけ。


 この屋台のおでん屋店主は場所を予告なしで出店する変わり者だった。いつ何処に出店するかわからない謎のおでん屋台。そのため評判のおでんを食べられるかどうかは運次第なのだ。


 園とAR眼鏡の男とで出現地予測プログラムを組み、過去の出店場所データと今夜の天候、気温、交通渋滞状況など、考えられるすべての情報を統合して、ぴたり出現場所を予測して見事に一番乗りを決めた。


「僕はまず大根と、タマゴ、さつま揚げで」


 眼鏡の曇りを取りながら隣の男が注文した。


 私はちくわとはんぺんと、タマゴをちょうだい。


「大根が美味いって屋台だよ? それをいきなりちくわで攻めるか?」


 いいじゃないの。おでんのちくわは外せないの。


「大根売り切れたって知らないぞ。せっかく僕の出店予測プログラムのおかげで一番乗りできたってのに」


 私の電脳のデータ検索能力のおかげでしょ。


「僕だよ」


 私よ。


「僕だ、ああ、もう、せっかくの大根が曇って見えねえ」


 いっつも、あなたはAR眼鏡を拭いていたね。




 車は滑るように地下駐車場に降りて行く。行く手を阻む真っ白い光の幕を突き抜けても、白いヴェールは幾重にも幾重にも折り重なって園を包む。


 夢だ。すべて夢なんだ。私は決して醒める事のない夢の中にいるんだ。これが現実だとしても、夢だとしても、私は白く塗り潰された世界でおぼろげに見える人達と無為の会話を交わすだけだ。


 そんなのでいいのか。なんて楽な世界なんだ。生きるのってこんなに簡単だったのか。


 園はいつも始業時刻三十分前に駐車場に車を停め、ちょうど地下フロアの清掃当番である掃除のおばちゃんと短い会話を交わすのを日課としていた。何も特別な事を話す必要もない。今朝の天気、朝の情報番組のどうでもいい話題、美味しい定食屋、何でもいい。


 今日は、白いヴェールの向こうに薄っすらと見え隠れする掃除のおばちゃんが会話の終わりに何かをくれた。


「うちの娘がね、最近お菓子作りに凝り出してね」


 鮮やかなオレンジ色のリボンが不器用に巻かれた白い紙袋を渡される。


「ボーイフレンドにあげるためのクッキーの試作品なんだって。園ちゃんも食べてくれる? たくさん焼いたからあり余っちゃってるのさ」


 ホットケーキなら得意ですから教えてあげられますけど、クッキーは専門外ですよ。


 ずしりとやたら重たい紙袋だった。早速開けてみると、オーソドックスな色合いの、ただし大きさはバラバラのクッキーがたくさん入っていた。


「いいのよ。うちの子もそのレベルのクッキーを焼いたぐらいでテングになっちゃってんのよ。調子に乗って次から次に焼いちゃうのよ」


 いただきます。


 一枚、厚みも均等でないやや楕円形した大きなものを取り出してかぶりつく。ざくっと小気味いい音を立てたそれは、クッキーのイメージとはかけ離れたざりざりとした食感を口の中に押し広げた。


 な、何ですか、コレ?


「変な方向性で凝っちゃって、グラハム粉なんてのを使ってるんだって。他にも全粒粉とザラメ砂糖のザクザクした食感とオレンジピールの苦味がアクセントなんだって。訳わかんないわ」


 やり過ぎで何がポイントかわかんないですね。食感はざっくざくで好きですよ。オレンジのクッキーは別にしっとり食感がいいような気がしますけど。


「そうなのよ。いろんなの混ぜ過ぎなのよ。それぞれ別に焼けばいいのにね」


 ホットケーキと同じでシンプルが一番ですよ。インスタントコーヒーのホットケーキを焼いた時に私もシンプルなのが一番だと思い知りました。


 たった一枚のオレンジのクッキーでも、こんなに会話って膨らませる事が出来るんだ。園はやたら口の中に存在感を示すグラハム粉とやらを苦労して飲み込んだ。飲み物がないとかなりきついよ、グラハム粉。あと何枚あるんだ、グラハム粉。


 ところで、おばちゃん。オレンジ色のサインがあったよ。


「ん、何?」


 いつものオレンジ色の作業着が今日は白くもやってて見えないなって思ってたら、クッキーのリボンがきれいなオレンジ色してたよ。サインでしょ?


「何を言ってるかわからないよ、園ちゃん」


 おばちゃんは私が作った対話型人工知能で、外部記憶装置の中に閉じこもってて電脳空間でしかお喋りできないはずなんだけど、どうしてここにいるの?


 ぴきっ。園の見ている世界に小さなひびが走った。


 情報決壊のきっかけはこんなものよね。


 世界は白く渦巻いて園は消えた。




 白いもやが朝陽に焼かれる。それでもまだ明けたばかりの空を青白く覆って、園の細い身体にしがみつくようにまとわりつく。


 背の高い男が運転席で窮屈そうに毛布に包まって、メーターパネルに浮かび上がったメインコンソールの仮想キーボードを指で突つく。


「寒い?」


 そりゃ寒いよ。明け方の海なんて寒いに決まってる。朝日も見れたし、もう帰ろうよ。


「天気予報ではよく晴れるって言ってたのに」


 晴れてるからこそ放射冷却で寒いの。コレクティブドライブを試すからって、何も夜通し走らなくってもいいじゃない。


「いずれは僕も電脳化してコレクティブコンソールに挑戦だ。それまでは周辺最適化集合運転さ」


 あれ? 電脳化はしないって言っていなかったっけ? AR眼鏡で十分通用するとか強気になってたよね。それにこんな小さな車に大きな身体を丸めて押し込めるように乗ってたっけ?


 運転席の大柄な男が毛布の中で何やらもぞもぞと始めた。何をやってるんだか。園は目を逸らすようにして助手席の窓から見える港湾の工場地帯を眺めた。


 夜通し周辺最適化集合運転テストに付き合わされて海まで走って来たまではいい。工場地帯の金属感のある重厚な光景と海から生まれたまん丸い朝陽とのコントラストは美しく見応えがあったが、問題はこの寒さだ。何とかならないものか。園は毛布を首元まで上げた。


 この人、こんなに大きかったっけ? それとも車が小さくなったのか。軽自動車をロボット化するとか言ってたような。元々この車は小さいものだったか。


 運転席の男は毛布の中でようやく動きを止めて、ぐっと握った形にした拳を園の方へ突き出してきた。


「誕生日おめでとう。園。欲しがってたものだよ」


 誕生日、まだ二週間先だよ?


「仕方ないだろ、これから忙しくて時間の余裕ないんだ」


 私の誕生日よりお勉強の方を取りますかー。そうですかー。


「いいから、ほら」


 開かれた男の手のひらには、小さな指輪が朝陽を受けて鈍い輝きを放っていた。


 わ、指輪なんて、そんな、本気なの?


「ただの誕生日プレゼントだよ。素材工学やってる友達に造ってもらったんだ。世界に一つだけの特注のリングだ」


 ふうん。で、私は右手を出せばいいの? それとも左手を差し出す?


 園は悪戯っぽく笑って見せて、包まった毛布の中から両手を開いて出して見せた。わざと左手の薬指だけ少し強調して立たせてやって。


「えーと、今はまだ右手かな? そのぴんと立った左手の薬指には、いつか、また、な?」


 運転席の男が右手の薬指に指輪をはめてくれた。それはひんやりと冷たい、虹色に輝くチタンの指輪だった。


 チタンの焼き色って虹色に光っててとてもキレイだよね。私、チタンの指輪、好きよ。


 びきっと音を立てて運転席の男の顔がひび割れた。


「やっと、そろった」


 園は顔面がひび割れた男、篠田に言い捨てた。


「機械のタバコ、おでんのちくわ、オレンジのクッキー、チタンの指輪」


 電脳接続の強制終了緊急コードが四つそろった。園の電脳が仮想世界への接続機能を停止し、意識が現実世界へと覚醒する。


「あんた程度の男では私の思い出には刻まれない」


 篠田の顔面に走ったひびは薄黒い光を漏らして上下に太く伸び、空と海を覆っていた白いヴェールは一瞬の突風にすべて吹き飛ばされた。鮮明なオレンジ色に輝く朝陽が青い空を焦がし、白い波頭を砕くように燃やす。


 園を包み込んでいた白い霧は完全に消え失せて、世界は鮮やかな色彩を取り戻した。しかしそれも束の間で、篠田の顔面を割ったひびはそのまま二人が乗った車をも真っ二つに引き裂き、そこからこぼれ出した薄墨のような鈍い光が空と海へと拡がっていく。


 やがてのっぺりとした広い空は狭く薄暗い天井に、穏やかに揺れる海は園の細い身体となった。目を見開いた篠田の顔だけが変わらずそこにあり続けた。


 園はむくりと身体を起こした。薄い青色の患者着の胸から毛布が滑り落ちる。きょろきょろと室内を見回して、ここが変わらず篠田の寝室であると認めると、一度大きく伸びをした。


「ううん。はあ、お疲れ様です」


 生体端末に繋がった接続ケーブルをあっさりと引き抜いて、誰に言うとなくつぶやく園。篠田は目の前の光景に信じられないと言った顔付きで、ようやく震える声を絞り出した。


「い、いったい、どうやって」


 園が生体端末に手を触れて篠田の顔に一瞥をくれる。


「私は厚生労働省電脳保健倫理委員電脳解析担当官です。そこらの電脳装備者と一緒にしないでください。レベルが違います」


 淡々と告げながらベッドから降りる。丈が短かったせいか患者着がはだけて脚が露わになってしまい、片手で患者着を押さえながらもう一度室内を見回して、ベッドサイドのパソコンから現在時刻を読み取った。


「まだ三日しか経っていないんですか。もう何年も眠っていた気分です」


 言葉もなく呆然としているだけの篠田に軽く頭を下げ、園は確かな足取りで寝室のドアへと歩いた。


「どうしてもドリフター状態と電脳ハッキング時のサンプルデータが欲しかったので、こんな騙し討ちみたいな事してすみませんでした。しっかりと私の電脳に記録させてもらいました」


 園が自分のこめかみを人差し指で突つく。まるで拳銃を頭に突き付けるように。


「でも別にいいですよね。別に悪い事してる訳ではないし、電脳法にも抵触していないし、誰も迷惑になんて思っていないし」


 ドアを開けると、ひんやりと冷えた空気が流れ込んできて園の脚の間をすり抜けた。


「ご協力感謝します。ありがとうございました」


 ぱたん、と軽い音を立てて園は背中を向けたままドアを閉めた。しかし、すぐに開かれるドア。気まずそうに園がひょいと顔を出す。


「すみません、私の服はどこ?」

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