第5話ダンジョン

 リリーさんは今から行く迷宮の説明をするようだ。


 「今から行って頂く迷宮の名前はアイシン迷宮といいます。

 アイシン迷宮はここから西の方へ行った所にある迷宮です。

 階層は全部で100階層ありますが、皆様にはゆっくりでいいので100階層までを攻略していただきます」


「アイシン迷宮ですか…」


 天道が迷宮の名を囁く。


「ですが、皆様の力なら100階層なんてあっという間ですね。帰って来たときは驚くほど自分が強くなっているのが実感できますよ」



 リリーさん。それ俺への皮肉ですかね?


 俺絶対ダンジョンでただ後ろからついて行くだけの奴だと思うんだけど…

 それって寄生ってゆうんじゃねぇ?


「そうですねリリーさん。皆の力を合わせて迷宮の攻略を頑張ります」


 天道はリリーさんに向かってそういう。


「皆様の武器の用意は出来ていますので、早速、迷宮に向かいましょう」


 クラスの奴らは不安があるのか、まだちょっと心配なようだ。

 

 そんなクラスの奴らの顔を見た天道が


「皆!そんな心配な顔すんなって!俺達がこの1ヶ月間なんのために訓練していたと思う?魔王を倒すためだろ?こんなことで、不安がってたら魔王を倒すなんて無理な話だぞ?だからそんな不安な顔すんな!俺らはこの国の勇者なんだ!そうだろ?違うか?」


「ああ、そうだな不安がってちゃだめだよな悪い」


「天道君の言うとおりだね!さすが天道君!私、ずっと天道君についていくよ!」


「ああそうだな!そうだよな!天道いいことゆうじゃねぇか」



 天道の言葉により、先ほどの不安だった雰囲気はがらりと変わり、今では天道の周りにクラスの奴らが集まっていて天道に感謝したりして楽しそうに喋っているのが見て取れる。 



「あら?あなたはいかないの?あの輪の中に」


 一瞬誰に言っているのか分からなかったが俺に言っているのだと気づいて、

 その人物を見てみると相川風花あいかわふうかだったことに俺は驚く。



「あ、ああ。いやお前、俺に対するクラスの奴らの反応知ってるだろ?今あんなとこに行ったら確実に空気読めないやつになるから。

 てかそもそも行く気なんてはなからねぇから」


「あらそうなの?ごめんなさいね」


「お前相川さんか?喋り方が明らかに可笑しいが。もしかして相川さんじゃないとか?」


「失礼ね、私は本物の相川風花よ。喋り方もこれが本来の私よ。あんなところにいるより、あなたといる方が気が楽なの、あなたは私をそんな風に見ないしね。」


「あーそゆこと。確かに俺はお前のことをそんな風には見ないな。まずそもそも、お前に興味すらないからな俺は。だから安心しろ」


「興味ないって…それはそれで傷つくのだけれど。一応私はこうみえて学年で一番モテているのだけれど、あなたもその内の1人かと思ってね」


「はっ、俺がお前に惚れるなんて今後一生ないから安心して魔王を討伐してこい」


「フフ。あなた、だから彼女が出来ないのよ。あっ、その前に彼女おろか友達すらいないんだったわね、ごめんなさんさいね」


「別に大丈夫だ。それよりも俺と話してていいのか?」


「連れないわね。ええ、大丈夫よ」


「そうか…」


 そんなことを話していると、天道がこちらに、否、相川さんの方に向かってこういった。


「おーい。相川さんーそんなとこにいないで相川さんもこっちにきなよー」


「俺は存在すらも認知されてないんですね。ほら行ってきたらどうだ?」


「え、ええ。その、ごめんなさいね」


「なんでお前が謝る。はよ行け」


「ええ、また後でね」


 相川さんが天道達の下へ着くと、 


「風花大丈夫だった?アイツになんかされたりしなかった?」


「アイツ?新城君のこと?私はただ新城君とお喋りをしてただけだよ?」


「風花は本当に誰にでも優しいな~。でもアイツだけには関わっちゃだめだよ。噂によると女子を襲ったりしたことがあるしいから、気おつけなよ」


「噂でしょ?もーミカ。そんなこといったら新城君が可哀想でしょう?」


 そんな会話が聞こえてくる。


 おいちょっと待てやこら。誰だそんなデマ情報流した奴は?今すぐ出てこいやこら。俺がボコボコにしてやるよ。あっ俺のステータスじゃ逆にボコボコにされる。


 クッ何とも無力な…クソ… 

  

 てか相川さんはあれが本来の姿じゃなかったんだな。


 そしてそんな中、天道がクラスの奴に大きな声で

「よし!じゃ、皆行くか!」


『おーーー』


 と、クラスの奴らは天道の言葉に叫ぶ。


 よし!いよいよダンジョンか…俺も足を引っ張らないように頑張らないとな。



 こうしてクラスメイト含む俺達は迷宮に向かった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



『おー』


 俺は今、目の前にある物をみてクラスの奴らと一緒に『おー』と声を漏らしていた。

 

 俺達の目の前には頂上の見えないくらい高い迷宮があり、洞窟みたいな大きい入り口が俺達の前にある。


 俺達は西にあるアイシン迷宮に来るまでの間は、ずっと馬車に揺られながら来ていた。


 ガタガタ揺れる馬車に吐いた者もいたりしたが、特に盗賊が現れるというテンプレもなかったので、俺は寝ていた。


 そして起きたらこのバカでかい迷宮があるのだ。驚きの声が隠せない。


 俺達の前にいる騎手団長が俺達に向かって迷宮に入る前の言葉をくれる。


「よし!お前ら!今から迷宮に入る。俺が一番前を行くから後について行こい、迷子になったりするなよ」


『はい!』


 クラスの奴らは声を揃えて返事をする。


「よし。いい返事だ。では行くぞ」


「いよいよか…」


 俺は誰にでも聞こえない声でぼそりと呟いた。




「よし!お前ら今から俺がお手本を見せてやるからそれをよく見とおけよ」


 騎手団長の前にいるゴブリンを見ながらそう言う。


 この迷宮は10階層ごと迷宮のボスがいるらしく、そのボスを倒すことによって次の階層に行ける仕組みになっている。

 ちなみに、階層のボスは倒すと再びリスポンするので、レベリングしたいやつには打ってつけらしい。



『ギェャエエ』


 声を荒げながら手に持った棍棒で騎手団長に襲いかかってくる。 


 そして、棍棒を振り下ろした瞬間、ゴブリンの胴体が切り裂かれていた。


 ゴブリンを切り裂いた瞬間にクラスの奴らが、『うえ…気持ち悪い』とか『キャッ』とか声を出している。


 それにしても騎手団長強ぇな~全然見えなかったぞ今の。剣を抜く動作も見えなかったな、どんだけスピード早ぇーんだよ。


「おいお前ら。これが出来なければ魔王を倒すなんてことは到底無理な話しだぞ。

 キチンと覚悟を決めろ。

 魔物も人も生きている。

 死にたくないから生きている。 

 だから死にたくなければ進まねばならいない道なんだ。

 それが出来ないのであれば今すぐ出ていけ、そんな奴はいらん。

 どうする?帰るか?」


「いえ、出ていくことなんてしません。俺達は覚悟を決めてここまで来ているんです。ですので倒します」


「うむ。その覚悟が大切だ。それを覚えておけ。ではまずは天道から倒せ。そして天道の後に続いて1人ずつゴブリンを倒せ。全員が倒し終わったら俺に報告しろ、では開始だ」



 そして二匹目のゴブリンが現れる。そのゴブリンは天道を見つけた途端に声を荒げながら襲かかってくる。


『ギェャエエ』


「は!」


 そして、天道は騎手団長と同じように見えない速度でゴブリンの胴体を切り裂く。しかも血も浴びずに切り裂いていた。


「さすが天道だな。じゃ次は俺だな」


 そういって三匹目も一瞬で倒される。


「弱ぇ~あっ俺が強いんだな。ハハハ」


 荒川を機に次々とクラスの奴らが余裕をもってゴブリンを瞬殺していく。

 俺はそれを見ながらすげーと関心していた。

 1ヶ月で成長し過ぎだろ。ほんとに。


 そしてとうとうクラスで最後にいた俺の番らしい。


「おいおい、新城なんかで大丈夫なのか?一瞬でゴブリンに倒されてしまうんじゃねえのか?ハハハ」


 俺は荒川の声には反応せず、ただゴブリンを見つめる。


 ゴブリンのステータスを鑑定で見てみるとこんな感じだ。




ゴブリン:オス

HP:50

MP:5

力:40

俊敏:30

運:1


スキル

なし



 だいたい俺と同じくらいだが、ちょっと俺の方が強い。

 

 俺はゴブリンの動きをよく見る。

 そしてゴブリンは声を荒げながら襲ってくる。 


 棍棒を振り下ろしてくる。

 その振り下ろしてくる棍棒を体を右に捻って回避し、回避した瞬間を狙って、右に握っていた剣でゴブリンのお腹を切り裂く。そしてゴブリンはバタン。と、音を立てて倒れる。


 皆と違い血を浴びた俺だが、何とか倒すことに成功。


「ふぅ…」


 俺は倒せたことにため息を漏らす。



「団長。全員倒し終わりました」


 天道が騎手団長に報告する。


「よし。全員いけたな。今日は早速だが10階層のボスに挑む事にする。今のお前達を見ていて思ったが、ステータスが高過ぎるせいで、この階層のモンスターなんかでは相手にならないからな。だか満身してはいけない。だから10階層に行きながら少しずつレベルをあげていく。いいな?」


『はい!』


 声を揃えて返事をするクラスの奴ら。


 そして、次の階層にいく、


 二階層目に着くと騎手団長が言う。


「よし10階層まで先に行っているから、ある程度レベルが上がったら来い。では頑張ってくれ」


 そういって次の階層に行く騎手団長。


「よし!皆。とりあえずグループに別れてくれ。そうだな…2人一組でグループを作ってくれ」


『はーい』


「天道君私と組まない?」 


「いやいや、私が天道君と組むの!」


 天道が誰と組むかで争っているようだ。


 しかし今の状況は非常にヤバい。

 2人一組。これはぼっちにとってトラウマの言葉だ。

 しかも俺には組む相手がいない。


 このクラス、実は31名で構成されているクラスなのだ。

 だから必然的に絶対に1人は余る計算なので、その余りが俺。


 もう俺以外はグループを作り終えたみたいだ。

 ヤバいな…俺のステータスで10階層までいけるのか?いや…なんとか身体強化を使えばなんとかなるか…


「じゃ皆!また10階層で合おう。とりあえず解散!」


「えっ!?」


 俺は1人残されたまま呆然とその場で立ち尽くす。

 そして、クラスの奴らはこの階層ではなく、三階層目に行くらしい。


「確かにあの強さなら納得だな。でも俺は弱いわけだから、この階層ではレベルが5になったら次の階層に行こう」


 一番最後に10階層目に着くだろうし。そもそも俺の存在忘れられてそうだから、ゆっくりとレベリングするか…


「よし!そうと決まれば…っとお!向こうから現れてくれたな。えっと…鑑定っと」 



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


レッドスライム

HP:100

MP:50

力:10

俊敏60

運10


スキル

[火魔法1] [物理攻撃耐性1]



「うわ~物理攻撃耐性って、俺めっちゃ不利ですやん」


 俺は持っているのが剣なので、接近戦が出来ないことになる。


「どうするかな~?あっ、スライムってことは中に核らしき物があるかもしれないな。核さえとればすぐ終わるな、よし!」


 スライムはまだ俺の存在に気づいていないようなので、そっと足音を立てずに忍び寄よる。


 おっ、うっすらと中心に何か見えるな。多分あれが核だな。


 俺は気付かれないままスライムに近づき、右手で勢いよく、スライムの中心部分に手をいれる。


「おっ!あったあった。これを…よっと!」


 俺は核の部分を強引にスライムの中から引っ張り出した。


 すると核を取られたスライムは液状となって地面に広がっていく。


「お~やっぱり核があったな~」


 《レベルが上がりました》


「おっ!?ビックリした…」


 突然俺の頭の中に機械のような声が聞こえてきて、思わずビックリしてしまった。


「さっきのスライムを倒したことで、レベルが上がったんだな。よし。この調子でどんどんレベルをあげていこう」



 そして俺はこの階層にいるレッドスライム達を片っ端から気付かれないよに忍び足で近づき、強引に核を引っ張り出していた。

 そして


 《レベルが上がりました》


 

「おっこれでレベルが5になったな。

 ふっ~いや~大変だったな。お陰でレッドスライムの核が大量に手元に残ってしまったな…これどうするかなー」


 さすがにアイテムボックスとかないよね~とか思っていたら。目の前にあったレッドスライムの核の数十個程度が一瞬にして消えてしまった。


「いや!あるんかい!」


 思わずツッコンでいた。


 俺はアイテムボックスの能力をみる。


 えっと~自分のMPのマックスの数字で何個入るかによって変わるらしい。


「ん?てことは、俺のMPは最大30だから30個しか入らないってことか?まじかよ~使えねぇ~」


 俺は5個レッドスライムの核をアイテムボックスにいれ、他は置いておくことにする。


「次は三階層目だな、早く10階層に行かないとな」


 俺は三階目の階段を登る。



「二階層と見た目は変わらないんだな、じゃここはレベルが10になったら次の階層にいこうか」


 俺はしばらく歩き、この階層のモンスターを見つける。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


スケルトンナイト

HP:100

MP:100

力:100

俊敏70

運0

スキル

[剣術2]


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 おっ!次はスケルトンナイトか~俺よりも強いな。


 スケルトンナイトはカラカラ音をならせながら俺の存在に気づき、すぐさま俺に攻撃を仕掛けてくる。


『シュッ』


「おっとあぶね~」


 俺はスケルトンナイトの攻撃をなんなく回避する。


 俺は師匠達に色々と教えてもらっているので、少しの格上相手ならスキルを使わずに勝てる。


 スケルトンは再び俺に攻撃を仕掛けてくる。


 だが動きが読めているため、スケルトンナイトの剣を体で捻って逸らし、

 その際にスケルトンナイトの頭蓋骨の所に俺の剣を勢い良く叩き込む。


『ガシャーン』


 俺の攻撃は無事にスケルトンナイトの頭蓋骨にダメージを与えて頭をかち割ることに成功。

 後に残ったのはスケルトンナイトの骨と、スケルトンナイトが持っていた剣だけだった。

 俺は特にいらないので、それを残して後にする。



 そして、この階層でも片っ端からスケルトンナイトの攻撃を逸らし、頭蓋骨をかち割っていった。


 そして


  《レベルが上がりました》


 レベル10を知らせる声が俺の頭の中に聞こえた。


「よし!このままの調子で10階層までいこう」


 俺は次の階層に向けて歩きだす。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 俺は今現在9階層のハイオークと戦闘中だ。


 俺は三階層目を終えて四階層も少し余裕をもって倒し終え、

 目標レベルまで達したので、5階層目へと、これを何回か続け、

 今現在9階層のモンスターハイオークと戦闘中だ。


「はぁ…はぁ…んだよコイツ強すぎんだろ」


 俺は今非常に手こずっている。

 このハイオーク、普通ならここの階層にいないと思われるモンスターなのだ。

 

 俺がこの階層で始めに出会ったのは普通のオークで、少し手こずった程度だったが、何とか倒すことができ、後一体ほどで、目標レベルに到達する筈だったのだが、

 突然『ドガーン』と凄まじい音がしたのでその音の方向を見てみると普通のオークとは違う明らかに二倍はあるだろうと思われるオークと出会ったので、すぐさま鑑定をした所、

 俺はコイツがハイオークだということがわかった。


 ハイオークは俺に気付くと先ほどのオークとは違う断然早いスピードで、俺に突進して来る。


 俺は危なげなく回避し、すぐさま自分に身体強化をしたのち、ハイオークの動きを見つめる。


 そしてその巨体から放たれる棍棒の振り下ろしは比べものにならないくらい早く、

 思わず俺は回避が遅れてしまい、そのまま近くの壁まで吹き飛ばされてしまった。


「いっつつ…あんのやろう…なんちゅうパワーしてやがんだまじで」


 俺は再びハイオークから繰り出される棍棒の攻撃に危なげなく回避しその際、お腹の辺りに浅くではあるが傷を入れることに成功。 

 だが全然効いていないのか、動きが変わっていないことがわかる。

 

「まじかよ、はぁ…アレを使うしかないな…」


 俺はハイオークに闇魔法をかける。


 するとハイオークは突然目の前が真っ暗になったのか、乱暴に棍棒を振り回し、暴れ始める。


「よし!今だ…!」


 今、俺がかけた闇魔法は敵の視野を真っ暗にする魔法である。使える闇魔法は他にもあるが、今この状況ではこの魔法が一番だと判断した。


 そして俺はハイオークの背後に周り込み、 

 大きくジャンプをして、首の後ろを渾身の力で切り裂く。

「おっら!」


 ハイオークの後ろの首を切り裂いたことにより、ハイオークは一瞬で1000ほどあったHPが0になった。


「ふぅ…なんとか倒せたな…闇魔法、超優秀」


  《レベルが上がりました》《レベルが上がりました》《レベルが上がりました》


「おっ、上がったぽいな、しかも三回も。やはりさっきのは大物だったんだな。あっここに来るまでレベルだけしか見てなかったけど、ステータスどうなってんだろう?」


 俺はここまで、ステータスを見ていなかったことに驚きつつも自分のステータスを確認する。


 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




シンジョウ トモキ:17歳


レベル:28


職業[  ]


HP:578

MP:127

力:168

俊敏:124

運:10


称号:ぼっちの転生者、努力を怠らない者


スキル

[鑑定3] [ヒール3] [身体強化3] [剣術4] 

[闇魔法2] [隠密2] [強斬スラッシュ1] [気配感知2]



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「おーーレベル1とは全然違うな。ステータスも上がってるし。スキルも増えている。これは嬉しいな」


 まず、今回手に入れたのが、


 [隠密2] [強斬スラッシュ1] [気配感知2]の3つを手に入れた。


 隠密はレッドスライムの時に、忍び足で近ずいてたからあん時に手に入れたんだろうな。

 強斬スラッシュはいつの間にか手に入れてた感じだな。


 気配感知は近くに敵いないかなーとか思いつつ、意識していたからだと思う。

 

 そして、後はスキルのレベルが上がったことくらいだな。


「嬉しいな。自分が少しだけだが強くなった感じがするな。これかも頑張らねぇとな」


 俺はステータスを閉じ、皆がいるであろう、10階層目の階段を目指し歩く。


「はぁ…絶対置いてかれてるよな…これ…」


 俺はそんな独り言を言いながら階段を登って行くのだった。
















 



 


 






 

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