第4話鍛える
さて、俺は今日から自分を鍛えることになった。
先ず俺は騎士が朝食を持ってくる前に起きて、その間に基礎のトレーニングをする事にする。
ランニングは訓練所の周りを走ることにした。だいたい最初は30周くらい。
そして走り終わった後は腕立て伏せを100回と腹筋100回を行う。
それが終わったら訓練所にある木刀を手にとり1000回素振りをする。
これが今日から俺が朝起きてすることになるトレーニングだ。
「じゃやりますか」
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「ぜぇ…ぜぇ…ぜぇ…うぅ…死ぬ…こんなんむりやろ」
はい無理でした。体力無さ過ぎましたね俺。
ランニング30周は半分の15周で息が切れてしまい、腕立てふせは50回でノックアウト、腹筋はなんとか頑張って100回はいけたが、素振りは500回ほどいったところで腕が終わった。
全然ダメだった。
キツいだろうけどいけるだろ?なんて思っていたけどそんなことはなかった。キツ過ぎる。
だが成果はあった。それは、HPが100から105に上がっていた。
まぁ5なんて誤差くらいなもんだけど、
これから頑張ってコツコツ上げるしかないな。
ちなみに上がったのはたHPだけだ。
他のステータスは変化なし。
レベル上げたらステータス上昇するんだろうけど、
魔物なんてこんなとこにいないし。
そもそも今の俺じゃスライムにも勝てないだろうしな。
だから今はどれだけ体力や力を上げていくかが鍵だな。
俺は自分の部屋に戻り汗だくになった身体を水で洗うことにする。
俺の部屋にはお湯はでないが、水が出るシャワーのようなものがあるのでそこで身体を洗う。
「はぁ~スッキリした」
身体もスッキリしたので、騎士が持ってきた美味しくないパンを今日も食べる。
食べ終えたらまた今日も訓練なので訓練所に行く。
訓練所につくと今日は最後じゃなかったみたいだ。
クラスの奴らが全員集まるまでの間、俺は今ここにいるクラスの奴らを隅っこの方で眺めることにする。
「なんか…楽しそうだな、アイツら」
少し不安の表情は見えるものの、地球にいたころよりも楽しそうに友達と話している。
俺は全然楽しくないんだがな。
地球にいたころと対して変わってないし。
まぁアイツらの場合は向こうじゃ体験出来ない美味しい料理や豪華な部屋、そして自分の身の回りをお世話してくれるメイドが居るんだもんな。
そりゃそうか。
俺はそんなことを考えていると、
ふと一瞬相川さんと目があった気がしたが、何ごともなかったかのように友達とお喋りを続ける相川さん。
「気のせいか」
そしてようやく全員が集まった所で昨日と同じでそれぞれの訓練の場所に行く。
俺もまた同じく騎士の後ろについていき、3人の騎士がいる訓練所えと歩いていく。
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「よし、今日もよろしく頼むぞ」
『はっ』
3人の騎士が声を揃えて敬礼をする。俺は鬱な気分になりながらも、歩いていく騎士を眺める。
「じゃ、今日もよろしく…な!」
いい終わるやいなや俺に攻撃をしてくる騎士A。
だが俺は今日からただ殴られ続けるのではなく、コイツらの動きを見ることにした。
まぁでもみたからといってそんなすぐに分かるわけはないので、
回避出来ないスピードで俺を殴る。
「グッ!」
やはり早いな。
そして俺は、何回も殴られては回復を繰り返される。
だが、ただ殴らているわけじゃない。騎士Aの動きをよく見ていると、少しだがコイツの動きがわかってきたような気がしてきたのだ。
「これが最後の一発だ…な!」
そして最後の一発らしいパンチ。
俺は騎士Aの動きをじっと目でおい、
その早いパンチを避けられはしないもののちょっと避けることに成功。
騎士Aが一瞬驚いた顔をしたがすぐに元の表情に戻る。
そして騎士Aの番は終了。次は騎士Bの番だ。
「次は俺だ。今日もイライラ発散さしてくれよ?」
騎士Aと同じく動きをよく見る。
「おっら!」
顔面に一発もらう。
だが…
コイツ…動きが単純すぎる。
そう、コイツは昨日も同じで、パンチしかしてこない。
だからコイツの動きは物凄く分かりやすい。
だが動きがわかった所で避けれるかといえば違う。
コイツの動きは単純で分かりやすいが、ただ物凄くパンチが早いのだ。
だけど二発は危なげなく避けることに成功。
でも避けられたことにさらにイライラさが増したのか、ちょっと殴る威力と速さが上がりボコボコにされた。
クソ…あいつ覚えとけよ。
最後は騎士Cで終わりだ。
「……」
コイツは他の2人と違って全く喋らない。
しかもコイツは他の2人と違ってレベルが違い過ぎる。
ただ殴って来るのではなく、ガチで殺しにきているのだ。
だが殺す寸前で回復をし、これを何回も繰り返される。
これが、生殺しとゆうやつか。
だがこの騎士Cの動き、全く見えないのだ。
比べ物にならないくらい強い。
だがこの騎士Cは俺の事を邪険に扱わず本気でやってくれていることに驚く。
だから俺もただ見るのではなく、
騎士Cの指の先から足の先までの動きをよく見る。
だがやはり見えなく、あっけなくやられてしまう。
「終わりだ」
騎士Cが喋ったのは終わりの一言だけ。
だが俺は、
「ありがとうございました!」
と、俺の訓練をしっかりと本気でやってくれたことに感謝してお礼を言う。
「……」
そして騎士達は帰って行く。
昨日は気絶していてクラスの訓練を見れなかったが、
今日は気絶しなかったため見に行くことにする。
俺は今、前衛の奴らの訓練を見ている。
前衛メンバーはそれぞれ武器を持ち騎士団長に1対1で相手をしてもらっている。
俺はその戦闘を見て驚いていた。
「全然アイツらの動きが見えない」
そう、前衛メンバーの動きが早すぎて全く見えないのだ。
まぁアイツらのあのステータスなら納得だな。
あれだけやっていたらスキルのレベルも上がってるだろうな。
訓練を始めてまだ2日しかたっていないとゆうのに、武器の構え方も様になっている。
物凄い成長だ。
俺なんかとは比べ物にならないくらい成長している。
いや俺なんかとは比べたらダメだな。
「よし!今日はこの辺で終わりにする!皆よく頑張ったな!お疲れ様だ!」
『はい!ありがとうございました!』
前衛メンバーは少し疲れているものの、声を揃えて感謝を述べる。
「いやー疲れたわ~でも俺めっちゃ強くなってる感じするわー、てゆか騎士団長本当、強過ぎだよな~」
荒川達が楽しそうに話しているのが目に入る。
「はぁ…こんなん見せられて、俺…強くなれんのかな?はぁ…魔法はせめてヒールくらい使えないとな…」
俺は今日の反省をすべく自分の部屋へ戻り夜食を食べ今日の日記に反省すべきことを書きこんでいく。
「よし!明日も頑張らないとな!」
日記に反省を書き終えたので、寝る。
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あれから訓練を始めて1ヶ月近くがたった。
この1ヶ月俺はひたすら身体を鍛え、
そして騎士達の動きを見て攻撃パターンを学んだ。
ちなみに朝のトレーニングは1ヶ月も続けていればランニングも15周で息が切れていたが、30周走れるようになり、
腕立ても150回は出来るようになり
腹筋は200出来るようになった。
そんな毎日の積み重ねもあってか、ステータスが最初と比べれば増えた。
ちなみに今のステータスがこれだ。
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シンジョウ トモキ 17歳
レベル,1
職業 [ ]
HP 250
MP 30
力 50
俊敏 60
運 5
称号 ぼっちの転生者、努力を怠らない者
スキル
[鑑定1] [ヒール2] [身体強化2] [剣術2]
[闇魔法1]
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これが今の俺のステータスだ。最初と比べれば少し増えたと思う。
HPは毎日のトレーニングのおかげで増えた。
力は腕立て伏せと素振り1000回のおかげで上がり。
俊敏は毎日走っていたので上がった。
運はほんの少し上昇。
1ヶ月目で気づいたが称号に努力を怠らない者。とかかれているのを見つけた。
多分これは毎日トレーニングと見るをしていたからだと思う。誰かに俺の努力を見てもらえたようで少し嬉しい。
そして俺は[ヒール] [身体強化]
[剣術] [闇魔法]を覚えることに成功した。
ヒールは毎日騎士達が使っていたので、最初は出来なかったが段々と出来るようになって、騎士達の訓練中に[ヒール1]が成功した。
あの時は物凄く嬉しかった。
まぁ騎士達に『お前はそんなことで驚いているのか』と言れた。
後ちょっと変わったのは騎士達と少し仲良くなりました。
最初の頃はやっぱりストレス発散に殴らていたようだけど、
俺がある日、世界も絶賛するくらいの土下座をして、
『俺を鍛えて下さい!お願いします!強くなりたいんです!』
と、土下座しながら言うと、騎士Cは元々その気だったので頷くだけ、騎士A、Bは俺の気持ちに負けたのか、渋々了承。
そしてそれから俺は騎士達の呼び名を騎士ABCではなく、師匠達と呼ぶことにした。
それからは一変して師匠達は俺に徹底的に色々と教えてくれた。
[ヒール1]は独自で覚えたが、魔法と[身体強化]は師匠達から教えてもらった。
[剣術]は毎日木刀を持って素振りをしていたので勝手に覚えていた。
魔法に関しては何故か知らないがヒールと闇魔法しか覚えることが出来なかった。
他の属性は何故か覚えることが出来なかった。
師匠達が言うには適性がないのだろうと言われた。
師匠達からはまず、武器の構え方を教わり、魔法の使い方を教えてもらった。
この世界では、詠唱と無詠唱があるらしく、詠唱する場合は威力が上がり、
無詠唱の場合は威力が少し落ちてしまうらしい。
だが俺らは転生者。やはりそこはテンプレ通り無詠唱でも魔法を打て、そしてなおかつ威力は落ちない。
それどころか、少し威力が上がってい程。
MPは毎日ヒールや身体強化を使っているとMP枯渇してしまうので、そのおかげでMPは上がった。
そして、師匠達も今まで遊び程度だった訓練も本気でやるとゆうことで、今と違い何百発と殴らた。
だが1ヶ月も神経に動きを見ていると攻撃パターンも分かるようになり、回避も多少は出来るようになり、しかもカウンターもすることまでに成長した。
そして師匠達のおかげもあってか、
まだまだ他の奴らより断然弱いステータスだが、
あの頃と比べて大分成長できたと思う。
これもすべて努力したかいがあったとゆうものだ。
でも、俺だけが成長したわけじゃない。
もちろん俺以外のクラスの奴らも成長したとゆうことだ。
俺なんかとは比べ者にならないくらい、成長が早いらしい。
天道は騎士団長と互角に戦えるくらいにまで成長したらしい。
だから俺はこれからもさらに努力を怠らず強くならなければならいらしい。
そして、1ヶ月がたったある日、俺達はリリーさんに呼ばれた。
「皆様、今日から迷宮に行っていただくことになりました」
そう、待ちに待ったダンジョンである。
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