夏のある日

1. 花火大会 （彼氏 ver.）

透き通った青い空

白く眩しいふわふわの雲

カラフルな屋台に

お面をつけた小さい子供

今日は久しぶりの君とのデート

二か月前から約束していた花火大会

君は浴衣姿で現れた

黒地に色鮮やかな花模様

いつもより大人びた格好と表情

想像以上の破壊力

さっきから君の言葉も頭に入ってこない

顔が赤くなるのが自分でも分かる

直視出来ないよ

大きな音を立てて花火が上がる

赤　青　黄色と夜空を照らす

花火を見ている君の横顔

無邪気で可愛くて、でも大人びていて

また”好き”が募っていく

君は何とも思ってないだろうけど

会話が少ない帰り道

まだ君に言えてないことがある

なかなか言えない

心の中では何回も言えてるのに

もうすぐ分かれ道

ここで君とは離れ離れ

終わりなんて来ないで

時間よ止まってくれ

この瞬間が永遠に続けばいいのに

君がどんどん遠くへ行ってしまう

また会えなくなるその前に

僕は君を呼び止める

「　　　　」