4話 同じ部屋

奈々と一緒に生活する最初の日。

俺は「今日からよろしくな」と奈々に向かって言った。

奈々も「よろしくね」と笑顔でかえしてくれた。

そこに母親が現れた。

「奈々ちゃん?今日から、よろしくね」と言い、奈々を部屋へ案内をした。

「よろしくおねがいします」と奈々も母親に言い、中へ入っていった。

「奈々ちゃん、ごめんね~。他に、部屋がないから、さとしの部屋になっちゃうけど、我慢してね!」と奈々に言い、部屋を出た。

その頃、俺は…

近くのバイト先で、バイト中だった。まさか、今、奈々が自分の部屋にいるとは思わなかった。

そんなことを知らずに、俺は、バイトを終わらせて、スマホを片手に家に帰った。

「ただいまぁ」

「おかえり」と奥から母親の声が聞こえる。

自分の部屋に向かい、部屋に入ると、そこには、奈々が座っていた。

俺は驚いた!

「なんだ…奈々かぁ…。ビックリしたな…!ってか何で、俺の部屋にいるん?」

「わからない」と奈々は小さな声で答えた。

そこに、母親が入ってきた。

「さとし。おかえりなさい。奈々ちゃんは、さとしの部屋で、面倒をみなね!」

と、大きな声で言い、部屋を出ていった。

「マジかよ…」と、心の中で思っていたが、同時に幸せな気持ちにもなった。

「ベッドは、この部屋に1つしかない。これって奈々と一緒に寝ることが、できるってことだよな…いや?でも、奈々は中学生だぞ?一緒に寝てくれるもんなんか?」と思っていたが、奈々は…

「ベッド、1つしかないね。さとしくん?一緒に寝る?」

俺は、「うん」と言って、うなずいてしまった。

「でも、一緒に寝てくれるって言ってくれたんだから、一緒に寝ても、大丈夫だよね。きっと…」とずっと、思っていた。



★次回5話は都合により、9月08日(土)に更新します。9月10日(月)は休載です。★

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