1時間1日1ヶ月1年
「(えぇー、ちょっと待ってよ…60歳が終盤だと多く見積もって寿命100年だよね…
寿命が短いから、1日が長いかと思えばココの半分以下だし!!!)
…あ、もしかして1年が長いのかな?」
「365日だけど…」
「うそ!?それだけ!?!」
「そ、そんなに驚くことじゃないと思うんだけど…
コッチは何日あんの?」
「コッチは1年6000日だよ
ついでに言うと、1ヶ月は100日あって60ヶ月あるよ」
「はぁ!!!?6000って…長すぎでしょ!?!」
「何言ってんの!そっちが短すぎなのよ!
1日24時間で何するのよ!?1年365日なんて、あっとゆう間じゃない
約4ヶ月で1年終わっちゃうなんて、短すぎるわ…
でもでも、時間に換算すると、1日が…えっと…」
複雑な計算になってきたのか、ライナは混乱した
『えーっと、えーっと…』と、必死に指を使って計算をしているようだ
「…あのさ、時間ネタついでに聞きたいんだけど…1時間って何分?」
「1時間は60分だよ」
ユウの問いに簡潔に答え、ライナは計算を続ける
一方ユウは、唯一の共通点を見つけて、少しホッとする
1時間の時間までが全然違えば、向こうの世界の色々な物全てが小さく思えてしまう
まぁ、既に寿命も時間も太刀打ちできないのだが…
とにかく、計算の出来ないライナの代わりにユウが計算を始める
「ややこしいから、単純に計算するよ
僕がいた世界は1日が24時間…こっちは1日が70時間
単純に考えると、僕のいた世界の3日分ってことだね
24時間×3日=72時間…この際2時間は誤差として考える
…というか考えさせて、悲しくなるから…
1年が365日だけど、こっちが1日終わるのに3日使ってるから365日÷3日=121日…と余りが出る…ので、割増して122日と考えたい」
「1ヶ月と少しで1年終わっちゃうんだね!!」
「う…ははは…
(更に正確に計算すると、3日を1日と計算して2時間の誤差がある。
つまり2時間の誤差が約122日…ココでは121日で考えよう…
121日分誤差があるわけだから、2時間×121日で計算すると242時間のマイナス
…日付に換算すると242時間÷70時間=3日と余りが出る…
余りを省いて3日と考える…つまり、3日誤差として扱ったことになる…
122日-3日で119日…ヤバい、余計に1ヶ月ギリギリだ…
ん?…1年が約1ヶ月となると…僕は14歳なわけだけど…
ココでは16ヶ月半くらいしか経ってない…ヤバい…コッチのが問題だ!!
…僕何歳だ!!!?)」
思考回路の結論に、苦笑いすら凍る
ユウが止まったことに、ライナはただ首を傾げる
「ホント、何もかも短いんだね!
ねぇねぇ、1日24時間って何して過ごすの??」
ライナの興味本位の質問で、ユウは昨日までの生活を思い出す
「まぁ、寝て起きて…学校行って帰ってきて、ご飯食べたりして…で寝る」
「そんな短い時間でよくそんだけ出来るねぇ~
授業時間が短かったのかな?」
「…50分授業だけど…」
「うそ…同じくらいじゃん!忙しい世界だねー」
「ははは…そだね、忙しかったかな…ココに比べると…」
ユウは遠くを見て、年齢の話にならないようにと願った
その願いが通じたかは分からないが、ライナは年齢については聞いてこなかった
話に一区切りがついたところで、クラスメイトがちらほら教室に入ってきた
時計を見ると、そろそろ授業が始まる時間だった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます