第10話 俺が知らないところで話が進んでいることあるよね
「「「「「いただきまーす!」」」」」
お昼ご飯。
各班で分かれての給食みたいなやつ。
懐かしいなあ。
「ジルはどうやったらそこまでできるようになったの?」
「どうやってって…」
神様の恩恵でできるようになった、とか言えないしなあ。
というか言っちゃダメなのか?
(リーシュさん)
(何かしら?)
(魔法がつけるようになったってことは)
(もちろん言っちゃだめよ)
ですよねー。
そりゃチートみたいなもんだし。
「まあ学校に来る前にちょくちょく頑張ってた成果だな」
「へー。意外と勉強熱心だな」
そりゃあ前の世界だと使ってみたいものだからね。
ほかに転生してる人がいたらその人も勉強しているよ。
「ジルくんなら一級冒険者になれるかもね!」
「一級?」
「そう!午後は冒険者について話そうかしら」
*
美味しいご飯を食べてからの午後の授業。
普通だったらすごく眠い時間。
けど興味津々なことだけあって全快だ。
「まず冒険者だけどみんなはリビアル・デルクを知っているかしら?」
「最強の冒険者?」
「そう!彼が今までの冒険者で一番強くて冒険者というのを創ったのよ!」
けっこう昔の人だけどね。
500年ぐらい前の偉人だ。
「リビアルが生きていた時は他の種族から隠れながら住んでいたのよ。それは毎日戦っていたわ。そんな時、リビアルが立ち上がったのよ!そして安心して暮らせる場所をつくったの!」
さすが偉人。
やることの規模が全然違う。
「そして知らないところで新たな恐怖が起きないため、薬草を取るため、食料を得るための冒険者というのをつくったのよ!」
演説だなあ。
力がすげえはいっているなあ。
「これが冒険者ができた理由ね。次にさっき言った一級冒険者のお話ね」
まとめるとこう。
冒険者には階級がある。
まずは見習い。
これは学校をでてすぐなる階級だ。
次に七級となり一番上が一級。
ここまで来ると英雄レベルだ。
というか英雄として名前を覚えられる。
ちなみに勇者はいるのかと言われたらいる。
リビアルを最強の冒険者とも言うし勇者ともいわれている。
基本は勇者というのを引き継いで未来へ繋いでいく。
例え勇者が死んでも生まれてくる次の人へ巡る。
俺にはなかったけどね。
「勇者もいるけど今はどこにいるかわからないわ」
「わからないとまずいことってあるんですか?」
「ええ。こわーい悪魔たちが襲ってくることがあるの」
まじか。
ゴブリンの集団とかならまだしもなあ。
そんなの怖いわ。
「まあそれは大丈夫よ!私たちがしっかり守るからね!」
「ユリ先生は強いんですか?」
「もちろん強いわよ!なんたって…。」
「「「「なんたって?」」」」
「三級冒険者なんだから!」
「「「「なんだー。一級じゃないんだー」」」
「ひどい!」
ちょっと期待してたけど。
うーん、でもすごいのかな?
「三級でもすごいのよ?」
「どれぐらいすごいのー?」
「一度だけドラゴンの討伐に行ったことあるのよ!」
「!?」
やばっ!
シロが少し怯えて震えている。
「シロ、大丈夫。俺がついているから」
「大丈夫なの?」
「うん。絶対に守るから。」
「…うん!」
よかったよかった。
まさかその話が出るとは思わなかった。
「すげー!でもドラゴンってすげえ強いんでしょ?」
「そうよ!勝てなかったけどね」
勝てなかったんかーい!
怯えなくても大丈夫そうだな。
「でもなんで三級までになれたんですか?」
「ドラゴンの討伐に行って無事に生き残れたからね!それでも十分実力があるってこと!」
それでいいもんなのか。
もしかしたらシロって本当にやばかったのか。
それでもドラゴンに会いたい!
それが俺だ。
「俺もドラゴンと会ってみたいなー」
「ガウには無理だって」
「なにをー?ぜってージルを抜いてやる!」
ライバル心を燃やしている。
まあがんばってくれや。
*
「さて、もう夕方ね。今日はこれでおしまいにしましょうか」
時間で表すと5時ぐらい。
あの後3人は頑張って明かりを大きくしていた。
けどどうしても少しは大きくなった止まり。
みんなして気合いで頑張っていたけど。
うん、だから2日かかったのかな。
翌日も頑張ったらできてそう。
「じゃあご飯を食べに行きましょうか。みんなお腹空いているんじゃない?」
「「「すいたー!」」」
「あまり…」
あれ?
みんな空いているの?
正直ほとんど動いてないからあまり空いていない。
「もしかしたらジルくんの魔力が高いのかもね」
「高いとお腹が空かないのー?」
「ちょっと違うわ。魔力を使うとお腹が空いてくるの。だからいっぱい食べて戻さないとね!」
へぇー!
それは知らなかったな。
(リーシュさん、もしかして俺の場合って)
(そうよ!でも無限に使えるってわけじゃないから気を付けてね)
たくさん使えると。
俺は人間兵器だな。
*
「ご飯美味しかったねー!」
「そうだな。でも食べ過ぎたよ」
「ジルもしっかり食べないとだめだよ!」
でもあまり空いていなかったんだから仕方ないじゃん。
それでも結構食べたよ。
そのせいで食事の席で休憩中。
「みんな先に帰っちゃったし俺たちも帰るか」
「気を付けて帰るのよー!」
「「はーい!!」」
もう食べたしさっさと寝るか。
腹は空かなかったけど眠気はある。
小さい体だと眠気に勝てないなあ。
◆~ ユリア・シフィール ~◆
「ユリア先生、ちょっといいですか?」
「はい。いいですよ」
話しかけてきたのは別の班のシルヴィ先生。
何かしら?
明後日の試しの冒険の話?
「まずは、いきなりだけどユリア先生の班に一人入れてほしい子がいるのよ」
「珍しいですね。手続きでも遅れたのかしら?」
「そうみたい。で、その子の願望であなたの班がいいらしいのよ」
「私の?」
「そう。こんなの初めてだわ」
おかしいわ。
班については入学手続きしてからランダムで振られる。
一部例外はあるけど知っているってことはないわ。
まあいいわ。
受ける子が増えると賑やかになって私も楽しいし。
「せっかく名指しされたから受けるわ。その子は?」
「ありがとう!今から連れてくるわ!」
まるで元々受けると分かってたみたいな感じ。
何かこれが定めみたいに進んでいるみたい。
「この子よ」
あら、お人形さんみたい。。
可愛いと綺麗を取っている女の子。
背中に羽が生えていたら天使だわ。
「見た目以上にしっかりした子だからすぐ慣れると思うわ。」
「お名前を教えてくれるかしら?」
「初めまして!リーシュ・アクアリアと言います」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
続きは1時間後の9時にあがります。
少々おまちを。
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