第2話異世界魔法とスキル

モンスターが倒れた時の光が見える。どうやら倒せたらしい。煤が舞い辺りが見えないが。

「ちょっと良いかしら?リョーさん。」

「はい?なんですか」

とても冷淡な口調でティアがそう聞いてきた。

「今の魔法ですか?」

「そうだけど?」

「火魔法でもないはず・・・あれ何ですか?」

「爆散する槍。」

「それぐらい分かります。」

まあそう唱えたし。分からないと困るのだが説明しようにもしようがない。我ながら寒い。辺りが熱いので気分的には丁度いいのだけど。端的に言うと

「異世界 グルカラト テンスの神隠しの時得た魔法。」

「「えぇっーっ」」

「そんな驚くか?」

「そうですよ・・・というかあの時、学校臨時休校で家の修行させられたんですよ?」

まあ10歳の子供10人が当然消えて大規模な捜索が行われたらしい。

なので帰還直後は大変だった記憶がある。その時1週間は全校休校だったのだ。ところで・・・

「何の?」

「巫女ですよ。家神社なので。」

「それ大丈夫なのか?」

「関係無いですよ。そういう関係があるのは主だけなんで。」

「へぇ〜。」

「やるせないですね」

「良いじゃないか?せっかくのゲーム何だし。」

「二人とも次いくよ。」

「ミィーナてあんな感じか?家ではかなり大人しいけど?」

「学校でもゲームでもかなり明るいですよ。」

「はぁ〜。行くか。」

「はい」


先程の場所から湖に向かう途中

「そう言えば何で異世界の魔法が使えると思ったのですか?」

とティアが聞いてきた。それは幻晶騎士に関してのエ○君みたいに。

「あぁそれか昨日ミィーナから言われたんだよ。最近のMMOはプレイヤーメイド魔法が流行りだって。」

「そうなの?ミィーナ」

あれ?てっきり皆知っているかと思ったよ。アイがミィーナ聞いたのでビックリしたよ。

「うん。不確定情報だけどかなりの確率でいろんな魔法が開発されているみたいだからね。聞いたところによると0と1だけで制御する化け物もいるみたいだから」

「二進数で制御か・・・とんでもないな。」

いったいどの位の制御力があれば出来るのか?謎である。知ったところで異世界魔法のほうが強いと思うから使わないけど。

「と言う事はスキルにオリジナルスペルがあるはずですけど・・・。」

オープンするとそこは何も変化していないステータスが浮んだ。いや熟練度とかは上がっているか。

「ないな。魔法も付加しか無かったし。」

「今度運営に問い合わせてみたら?」

とアイが提案してきたのでそれに乗る。

「まあ今後の有用性とACOにオリジナルスペルがあるかどうか分かってからの方が良いな。」

場所は森から湖に移る。

「どうやってモンスター出すんだ?」

この中に入れとでも言うのですか?湖と表現したが水深約6mは浅瀬でもあるぞコレ。ヘイトを稼ぐ魔法はあるが水中のモブ相手にやってもな・・・。

「弓でズドン。」

釣りのように?確かに矢尻があるから釣針のようにできなくもないが如何回収するんだ?というか

「無いぞ?弓矢なんて。」

「初期スキルの武器は?」

「木剣だけど?」

「弓は?」

「あれボーナス?スキル。」

「そうでしたね。」

「じゃあ「おい!ミィーナ」誰?」

「酷いじゃないか?無視するなんて。」

「さっきの(爆散する槍)水番あるけどそれじゃあ駄目か?」

「あれのですか・・・・オーバーキルですね。」

「リョーさん今度アレ教えてください。」

「良いがd

「さつきから無視すんな!混沌の聖女・エレメントマスター(通常

魔法最強)。」

「良いぞ。あ変わりと言ったら何だが、アイ今度薙刀の基礎教えてくれ。」

「良いですけど・・・基本女性しかしませんよ?」

「際体が分かれば良い。立ち回りの仕方を考えるだけだから。」

「そんな事気にしなくても」

「別に良いんじゃない?仮にも万物の担い手だから。」

ミィーナそれは言わないでくれ。

「わかつたわ。今度実家で良い?」

「何時でも何処でも良いぞ。」

「さっきから無視すんな!この餓鬼。」

「「「「だから誰?」」」」

俺たち四人のセリフが完全に一致した。

「いい加減にしろ。俺だよ、俺。」

「俺俺詐欺か?」

「違いますよ。詐欺ではなくもっと悪質です。」

「そうそう。女性のお尻を触りきになる人にはこっそり尾行する屑です。」

「それストーカーじゃね?」

「そうですよ。ハラスメント行為の常習犯。」

「なんでオレンジネームじゃない」

このゲームは基本プレイヤーは青・NPCは緑で名前が表わされる。

犯罪者は経度がオレンジ・重度は赤。PKなどの殺人は一発で赤に

なる。

「それはβ版は無効ですから。」

だろうな。でもあえて聞いたさ。初心者に見せる為に。

「成程。で名前ぐらい名乗れよ。」

「貴様になのる名など無い。」

「じゃあ俺達はこれで失礼するんで。」

ミィーナからフレンドチャット(LINEみたいな感じ)で帰還指

示が出たのでこの場を去ろうとする。

「待て。何でお前とミィーナ達が一緒に行動する。」

「何でと言われてもな・・・。」

「私が誘ったかれですけど。」

「そんな如何でも良い奴は無視しろと言っただろ。」

話がかみ合わん。

「何でアンタに指図される必要があるの?」

「じゃあ提案だ。そこの奴。今からPVP(プレイヤー対プレイヤー)で勝負だ。」

『プレイヤー アマテラス から決闘が申し込まれました。受けますか?

Y/N』

「よ〜し。じゃあうー」

Nを選択し拒否する。

「何だ貴様?普通そこまで言ったら受けるだろう。」

二人も似たような視線があるがミィーナは俺の性格を知っている為何ともない顔である。

「ゲーム初心者に何言ってんだ?」

「何そこで常識唱えてんだよ。お前明日から日本に居られなくなるぞ?」

「帰るぞ。こんなヤツに構っていたら日が暮れる。」

三人にそう言い後ろを向く。というかゲーム初心者は本当の事だから普通ひどい扱いなのだけど。

「良いんですか?あの人とんでもない事言ってましたけど。」

「逆だぞ。俺と俺が気を許した人をどうこうしようと言うのなら俺は全力でそれを潰す。その家系の血を一つ残らず。」

「そうだね。去年暴力団が一つ壊滅した事件も私が攫われたと言うだけだし。」

「その事件そんな裏があるとは。」

「ミィーナから聞いていたけど本当にそれだけとは?」

「まあテロリストと同じだろ。自分たちの欲求を通す為にそう言う行為に出る。それは報復されても良いという覚悟の表れ。むしろ死んでない分感謝して欲しい。」

「と言う事なんで町に戻るんで。」

と去ろうとすると再び


『プレイヤー アマテラス から決闘が申し込まれました。受けますか?

Y/N』

面倒なのでYを押す。

すると場面がコロセッオに変わる。

「良いですか?今回は通常のPKのルールである2時間のログイン制限とランダムドロップ3個・所持金全額です。では両者構えて」

「三・二・一・零・始め」

「装備チェンジガン」

アマテラスがそう唱えるとる両手に銃が召喚された。

「ツインショット」

「不可視の盾(フレシキブルコート)」

ゴンと鈍い音が連続で響く。俺は最速で動くべく金をインベントリに仕舞う。

「なめてんのか?」

何もしていないのに挑発して来た。理解せぬ。

「バレットカーニバル」

今度は乱れ撃ちのようだ。ただ全てフレキシブルコートに阻まれる。

フレキシブルコートは一撃で一定のダメージを与えない限り破れない。その間に詠唱を開始し魔法を発動させる。

「何処までも解けない氷(ニヴルヘイム)」

氷の世界。俺が発動させたニヴルヘイムは辺り一面を氷漬けにした。

(殺傷力ゼロ)

「何をした?チートだな。GMコールでBANされろ。」

酷い言い草だ。プレイヤーメイド魔法のシステムを造った運営に文句を言え。取り扱ってもらえないと思うけど。

「剣聖流動の太刀 叢雲の乱れ」

剣聖に教わった最速の太刀の連撃。本来は二刀流でする技だが使う

相手が格下だとこの様に訓練用の適当な剣でも発動できる。

「WIN リョー」

こうして初のPVPは圧勝で幕を閉じた。

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