ウォッカアイランド

しろねこ

Mainstory

 僕は高校2年生だ。

 当然、お酒なんて飲めないのだが、そんな僕に毎日のようにお酒を勧めてくる人がいる。

「シュウくんーー!!!」

 ほら、今日も来た。

「あ、こんにちは」

 僕は真顔で今来たお姉さん――隣に住むマユコさん――に挨拶をする。

「ねぇねぇ、シュウくん。お酒、飲んでみない?」

 今日も案の定お酒を勧めてきた。

「いえ、結構です」

「えぇ〜〜〜つれないなぁ……。シュウくんも早く大人にならなきゃダメだよ〜〜?」

「大学生になってからでいいです」

「はぁ!?何言ってんだてめぇ!!何が、大学生からじゃコラァ!こっちは毎日飽きずに酒勧めてやってんだぞ!少しは飲もうと思わねぇのか!?あぁ!?」

え……なんか逆切れされた……。

「え……えぇ...…(困惑)」

「ほら、飲めよ!」

「お、お酒はちょっと……」

「あぁ!?飲めねぇって言うのか?この(‘ω’)アサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓をか!?」

「はい……すみません」

っていうか、(‘ω’)ア〇ヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓ってなんだ。

「おい、これ(‘ω’)ア〇ヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓だぞ!?飲め!」

 さっきから周りからの視線が痛い。

「おい、あのお姉さん、高校生に(‘ω’)ア〇ヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓飲ませようとしてるぞ……」

「あれ、(‘ω’)ア〇ヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓よね?あんなの飲ませようとして……なんて人なの」

 通行人はみんなヒソヒソと話し始めた。

「ほら!早く!(‘ω’)ア〇ヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓だぞ!」

 あぁ……このお姉さん、うるさい……。

「ちょっと、マユコさん、うるさいです」

「うるさくないわよ!うるさいのは(‘ω’)ア〇ヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓でしょ!」

 もう、何が何だか分からなくなってきた。

「(‘ω’)ア〇ヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓だぞ。(‘ω’)ア〇ヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓!!」

 もういい加減帰れよ。

「ほら、(‘ω’)ア〇ヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァ…………」

 パァーン!!

 僕は手にしていた銃で思わずマユコさんを撃ってしまった。

 マユコさんの頭からは、紅い血がとくとくと流れ出ている。


 あ、マユコさんごめんなさい。

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ウォッカアイランド しろねこ @haru-same

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