第30話 幼子
物心がつくかつかないか、父親は鉄工所を経営していた。
その鉄工所の一番奥に畳を3帖ほど敷いて、そこで遊ばされてました。
結構夜も仕事をしており、畳の上で寝たり遊んだり。
なぜか工場の奥なのに、しかも夜なのに色々な人が遊びに来てくれていました。
飲み屋のお姉さん風の人、おばあさん、お爺さんやスーツ姿のおじさん。
着物の人も居れば、洋服の人も…
気が付けば、傍にいて…
知らないうちに居なくなっている。
父はその間、気にするでなく、仕事に没頭してました。
今となってはあの人たちが何だったのか…
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