常識の再定義(辞典パロディ)

『常識』はWikipediaから得られる情報のこと。また、Wikipediaの掲載記事を指す場合もある。対義語は『非常識』。


常識は特定の言語集団で共有されるものであり、X語の話者にとっての常識はX語版のWikipediaに対応している。


言語集団に属する人間が、常識を自分の頭に有している必要はない。常識とは誰もが知っていることではなく、誰もがいつでも調べられる情報のことである。よって、アクセシビリティは常識の必要条件である。


常識は「ある知識が正しいか否か」「ある文章の解釈が正しいか否か」といった論争を解消する機能を有する。なぜなら、対立の原因となっている語彙をWikipediaで検索すればよいからだ。Wikipediaで得られる情報は、社会的な正当性を有している。


Wikipediaの記事の変遷に伴って常識は変化していく。アクセスした時点においては、送られてきたウェブページのデータがその瞬間の常識となる。



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