第23話-11

「……分かったよタカちゃん。タカちゃんにそこまでの覚悟があるなら、私もその決意に従うよ」


「……みゆき!!」


「「「いいのみゆきちゃん!?」」」


 だから、表層的なところをなぞって、物事を言うなクラスメイト。

 みゆきもまた俺と同じく、幼馴染の壁を突破するべく、日々、ありとあらゆる属性を探求している女なのだ。


 属性検証の同志として――彼女もまたこの身を斬る辛さを理解していた。

 だからこそ、涙ならがらにみゆきは、提案を受け入れてくれたのだ。


 俺と幼馴染みゆきの絆を、そんじょそこいらの陳腐な寝取られモノと一緒にしてくれるな。


 そう、もうなんというか、この段階で結構くるくらいに――俺はもう興奮しているのだ。たまらないほどに興奮しているのだ。


「……みゆき!!」


「……タカちゃん!!」


「みゆき!!」


「タカちゃん!!」


 まるでこれが最後の抱擁。そんな感じに強くみゆきの体を抱く。

 その時、みゆきが上目遣いに俺の顔を見上げてきた。


「けどね、タカちゃん。お嫁に行く前に、一つだお願いがあるの」

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