第23話-5
俺の決意は固い。
なんとしても、どうあっても、俺はみゆきに今回結婚してもらうつもりだ。その覚悟がなければ、俺も最初からこんなことを口にしない。
大切な
それを悪戯に傷つけるような言葉。
そのような身勝手な願いを、俺は気軽に口にすることはできない。
口にするからには本気だ。
そう、俺は今回本気で――みゆきに結婚してもらいたい。
新妻属性を手に入れて欲しい。
そう願って声を上げた。
みゆき――。
「勝手なことを言っているのは分かっている。無茶な願いだとも」
「……タカちゃん」
「けれども、俺の気持ちをお前は受け止めてくれると信じている」
「……本当に、いいのタカちゃん」
俺の腕の中で振り返り、視線を向けてくるみゆき。
潤んだ瞳が俺を見ていた。
切なげに俺を問い詰めてきた。
幼馴染にこんな顔をさせるなんて、俺はなんて罪な男なのだろう。
けれど――。
「あぁ、構わない!! みゆき、結婚してくれ!!」
「……分かったよ、タカちゃん!! 私、結婚する!! 結婚してから、愛を確認するよタカちゃん!!」
「「「これまでのやり取りを全否定してのハッピーエンド!!」」」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます