第22話-14

「ふっ、やれやれ、まさか、副生徒会長がそうだったとはな……」


「堅物な感じを醸し出して実はとか。これもまた王道だね、タカちゃん」


「そうだなみゆき」


 そして、そんな甘酸っぱい関係を邪魔するほど、俺たちも畜生ではない。


 いつだってそうだ。

 甘酸っぱい男女の恋を前にして、俺たちができることはただ一つ。


邪魔者スピードワゴンは!!」


「クールに去るわ!!」


 俺たちが幼馴染の壁を越えようとしているように。

 生徒会長と副生徒会長も、主従の壁を越えようとしているのだ。


 生徒会ラブコメをしていないのではない。彼らは今、生徒会ラブコメの真っただ中にいるのだった。


 しかも、生徒会長は副生徒会長の気持ちに気づいていないという、かなり甘酸っぱい展開のただ中だった。


 そんなの邪魔するなんて。

 俺らにはとてもできない。


「壁を越えようとする者として」


「健闘を祈るよ、竜道寺副生徒会長」


 そして俺たちは、生徒会を後にするのだった――。

 同じく恋に恋する乙女の幸運を天に祈りながら――。


「「「ほんと迷惑な奴らバカップル!!」」」


 To Be Continued......


【第二十二話 おわり】


◇ ◇ ◇ ◇


 それはそうと、最終週は9:07/12:07/19:07の三回更新でお送りします!!

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