第20話-9

「タカちゃん!! こういうのは質問の仕方が大切なんだよ!!」


「どういうことだみゆき!?」


 珍しくみゆきがイニシアチブを取ってきた。

 私に任せてとこちらに視線を向けるみゆき。いつもは、俺に頼ってばかりの彼女が今日はなんだか心強い。


 よし、任せてみよう。

 アイドルになるのは俺ではない。

 ならば、それなりの準備をみゆきもしてきているに違いない。


 任せよう。今は、みゆきの策に全力で乗っかってみる時だ。


「はい、児島先生!! タカちゃんに変わって、私から質問してもよろしいでしょうか!!」


「えぇ、あぁ、はい。それは構いませんが……」


 ではずばり、お聞きします、と、みゆきがこほんと咳ばらいをする。

 そして彼女は――こう切り出した。


「アイドルになろうと思ったきっかけはいったいなんだったんですか?」


 なるほど、インタビュー形式か。

 流石はみゆき。千の顔を持つ女。

 今日はアイドルの属性検証に合わせて、徹子モードということか。


 みゆき、おそろしい幼馴染……!!

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