第20話-7

 さて、本物のアイドルがやってきた所で、早速だが本題に入ろう。


 単刀直入。

 こういうのはずばりと聞くに限る。


「ずばり聞きます!! アイドルにはどうなるんでしょうか!!」


「なるんでしょうか!!」


「俺たちはどうしてもアイドルになりたいんです!!」


「アイドルになって――遠くなってしまった幼馴染を意識して、どこにも行くなよっていう感じの少女漫画みたいな展開をしたいんです!!」


 俺たちは現役アイドル、児島悟志くんにそこのところを問い詰めた。

 すると児島くんは、瞳を閉じてうぅんと唸った。


 腕を組み天井を見上げる児島くん。

 ひとしきり悩んだ彼は一言――。


「どうすればなれるんだろう」


 まるで答えになっていない答えを返してきたのだった。

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