第17話-8

「じゃぁやるね、タカちゃん」


「あぁ、頼むみゆき。ただ、できれば危害を加える寸前で頼む。ヤンデレでも、ちょっと、こう、危なくない感じの、命の危険のない感じで頼む」


「わかったよタカちゃん!!」


「「「予防線張り過ぎだよ!!」」」


 痛いのはちょっと勘弁だ。

 ほら、この先、属性検証に支障が出てしまうといけない。


 なので、比較的マイルドに。

 雰囲気だけ分かるような感じで。

 とにかくそれくらいの緩さで、まずはヤンデレを確認してみよう。


 みゆきが目を閉じる。

 深呼吸して気持ちを整える。

 しんと静まり返った教室に、俺たちの息遣いだけが響いていた。


 そして、みゆきの唇が震えた。

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