8 それはやりすぎでしょ⁉
その後、ボクたちは国王一家と
「あら、まあ! 日本の
「うむ、
おいしいのは当たり前だ。お母さんの料理は世界一なんだから。アイドル時代も、かわいいエプロンを着てお料理番組によく出演していたらしい。
ちなみに、お母さんの教育を受けたお姉ちゃんやボクもけっこうな料理の
「喜んでいただけて、うれしいですわぁ~」
お母さんは、国王夫妻に
「でも、そろそろお
そして、のほほーんとした口調を
「おお、そうだな。あまり
ウシミツドキ国王は、お母さんの態度に怒ることもなく、
なんて、思っていたんだけど……。
「ああ、ひとつ言い忘れておったわい。あなたがたの家の
「え⁉ 特殊警備部隊⁉ に、二百人⁉ なんでそんなものを‼」
ボクはおどろき、声を
「
ふ、不法なことをしまくっているのは、あなたたちなんですが……。
王様はまともな人なのかもと思いかけていたが、どうやらその考えは甘かったみたいだ。ウラメシヤ王国の王様なんだから、まともなわけがなかったよ……。
「ノゾミ。明日はいっしょに登校しよう。また車で送ってやるからな」
ボクがウシミツドキ国王の
「ぎ……ぎゃぁぁぁぁぁぁーーーっ‼」
ボクは、またもや
「う、う~ん……」
「あっ、ようやく起きた。だいじょうぶ、ノゾム?」
ボクはリビングのソファーに寝かされていたらしい。目を
「だいじょうぶ……。タタリ王子は?」
「国王夫妻が帰った後もしばらくここにいて、
「慣れるわけないよぉ~。お姉ちゃん、助けてよぉ~。ふえぇぇぇん」
これから毎日キスされるのかと思うと、泣きたくなってくる。ボクはお姉ちゃんにすがりつき、
「う~ん……。
お姉ちゃんがボクの頭をなでながら、窓のほうをチラリと見る。
ボクが「外にだれかいるの?」と言うと、
「も、もしかして……」
ボクはおそるおそる窓に近づき、外の様子をうかがった。外はすっかり真っ暗だけど、
家の門の前には、黒のサングラスをつけて黒いスーツを着た大男たち(みんな、身長が二メートル近い)が、五人ほど立っていた。
彼らはキョロキョロと
ここから
「二百人が朝・昼・夜の
「あんな
ボクが半泣きになりながらそうつぶやくと、お姉ちゃんも「ていうか、あの人たちが一番の不審者だよねぇ~」と苦笑する。
「さすがに、ここまでされると、とーっても
お母さんもやって来て、外にいる警備員たちを見つめた。いつも笑顔を
あっ……。めずらしく、お母さんが本気で怒っている。
「近所の土地を
「お……お母さん……?」
「こうなったら、使うしかないようね。あたしの
お母さんは、ニコニコ笑顔(ただし目はつりあがっている)のままスマホをピコピコといじり、どこかに電話をした。
「もしもし? あっ、
全員集合? お母さんは、いったいどんな人たちを呼ぶつもりなんだ……?
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