異世界反面教師は花を添えるの評価
評価開始九日目。
獣耳もふりさん作「異世界反面教師は花を添える」の評価です。
今回は異世界転生+魔術と王道に見せかけて、心理学をプラスしてくる変化球ありの構成になっています。
私個人の分析ですが、専門的な知識が必要になるような作品って、その分野に興味なかったとしても意外と面白いんですよ。
実際、その業界で人気が出ている作品例を挙げてみると、
【漫画】
・ヒカルの碁(囲碁)
・バクマン。(漫画家)
・銀の匙(農業)
(小畑さん多いのは察して……)
【ライトノベル】
・りゅうおうのおしごと!(将棋)
・カンピオーネ!(神話)
【美少女ゲーム】
・月に寄り添う乙女の作法シリーズ(服飾)
・サクラノ詩(絵画)
魔法は想像でいくらでも自由にそして柔軟に変化させられる汎用性のある要素ですが、そこに専門的要素「心理学」を付け加えてきたわけですね。
今回は十話までしか読んでいないので、主人公がよく分からないけど人間嫌いとしか理解できていませんが、今後の展開で書いてあるとすれば問題ないのかなぁとも思います。
私自身、情報科でかつ教育課程を履修していないので、気まぐれに受けた心理学の内容程度しか分かりませんが、心理学と言っても臨床心理学やら、学習に置ける心理学的考え方やら色々とあるわけで、そこら辺、「ただ心が読める」で終わらせずに掘り下げられるとより面白くなるのかなと思います。
極端な例ですが、少し分野をずらして音楽療法に付いて触れてみたりね。
例えば、音楽療法は一体何をする医療行為なのかと言う話ですが、自閉症の人とコミュニケーションとったりするのに使ったりするわけですね。
この音楽療法がどれほど有用かと言うと感覚的に取り組めるため、言葉で表現の出来ない状態の人であっても、自分の気持ちを音で表現することが簡単に出来るわけです。
また、実験結果からカラオケで歌うことでストレスの軽減も確認されています。
こんな感じで、心に作用するという意味では音楽療法もまた活かせる要素があるのではないかと思います。
もちろん、音楽療法に限った話ではなく、他にも色々と探してみることでニアミスな要素はあるんではないかと思いますので、そういった物を探して上手く組み合わせていくことでより深く書けるのかな?と思います。
総評としては、普通に面白かったと思うし、選んだ要素の組み合わせも新しさがあると思いますし、表現も好きでした。
今後の展開で人間嫌いについて触れているか、心理学に関してより掘り下げているかでまた作品の善し悪しが変わってくるのではないかと思います。
以上、参考になれば。
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