劉(りょう)宮廷陰謀帳~最強補佐官と熱血少年と歴史に潜む罠~の評価

 というわけで、五日目の最初は個人的な文章でしたが、早速、評価の続きを……

 スラ猫さん作「劉(りょう)宮廷陰謀帳~最強補佐官と熱血少年と歴史に潜む罠~」の評価です。


 まぁ、ぶっちゃけた話ですが、これ、指摘する点ありますかね?

 敢えて言うなら、私の目に偶々入っただけかも知れませんが、誤字脱字がそこそこあるということくらい。

 ですが、Web小説の場合は校正を通さないので、このくらいの間違いは普通ではないかとも思います。


 作風はあらすじに

『※カクヨム向きではありません。

ヒューマンドラマメインの中華ファンタジーです』

 とあるように、中華ファンタジーです。

 読んだ感じではライトノベルというよりも、ライトな文学小説って感じでした。

 中華ファンタジー系は私も引き出しが少なく、富士見L文庫(Wikipedia曰く大人の文学少女向けレーベル)の「榮国物語 春華とりかえ抄」くらいしか読んだことがありませんので、何ともコメントし辛い……

 感想から言えば、面白かったです。私は好きでした。

 軽いジョークや、ギャグまでいかない軽めの笑い要素。その表現に至るまで非常に良く出来た作品のように思いました。


 中華ファンタジーの良さはその上品な世界観にあります。

 昔の日本を「和」とするならば、中華ファンタジーの世界観は字の如く「華やかさ」が該当するかと思います。

 思わず「こんな場所に行ってみたい」と思う世界観こそが中華ファンタジーの魅力です。

 世界観の構築に置いて、最も重要な要素と私が思うのは「幻想的」であるかどうかということです。

 私の書いているものもそうですし、今まで読ませて頂いたものもそうですが、話の展開や人と人とのやり取り、設定などに重点を置いているため世界観はどこでも見るもので幻想的ではないものになっています。

 そこらのお寺や神社(どこでも見る世界観)と、京都や奈良のお寺(幻想的な世界観)を比べると全然違うと感じるようなものです。

 そうですね……。例として「ポケットモンスター」を挙げておきます。

 ポケモンのゲームは皆さん何作かはやったことがあるかと思います。私も「サファイア」「ダイアモンド」「ソウルシルバー」「ブラック」なんかをやりました。

 でも、アレって代わり映えはしないですよね?

 新しいポケモンが増えた。新しいゲームシステムが増えた。新しい地方になった。新しい博士が出てきた。新しい仕掛けのジムが出来た。新しい悪の組織が出来た。などなど。

 私の楽しみの一つだった、木の実の栽培なんかはなくなってしまいましたしね。

 このように、ぶっちゃけ世界観って作り込まなくても作品は作れます。

 ただ、世界観というのは絵で言うところの背景です。良いものを作れば当然目が行きますし、評価もされることかと思います。


 私が中学生の頃、今からもう九年程昔になるでしょうか?

 あの頃、PS3で「FINAL FANTASY XⅢ」をやったんですよ。

 私の中で「幻想的と言えばFF13」というくらいに衝撃を受けた作品でした。当時では考えられないグラフィック。世界観。設定。そして、シナリオ。

 バラバラな運命共同体が段々とまとまっていく過程。

 全てに重点を置いた作品だと私は思っています。


 話が反れましたが、この作品はその読者を引き付ける「世界観幻想」があります。

 これは非常に強い武器になると感じました。

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