幕間・初仁的読書のすゝめ(+α 更新ペースに関して)

 評価開始五日目に突入しました。

 最初は評価ではなく、読書のすゝめを書いていきます(今日、これだけで終わるかも、期末レポート書いてないので……)。


 ちなみに、更新ペースに関してですが、8〜9月(夏休み)の間、大学のゼミ用の文章(卒業制作をゲームシナリオ作成にしている為)、新人賞用に書いているもの(改稿含めて三作品)、小説家になろう(三作品)の更新、カクヨム(二作品)の更新と実質七作品(カクヨムはなろうの移植)を同時並行で捌いている(地道にだから大したことはありませんが……)ので、一日に1〜2作品の評価を書くのが精一杯かと思います。

 全てを評価し切るまでにそこそこの時間を要することになりますが、ご理解頂ければと思います。


 さて、「初仁的読書のすゝめ」と銘打ちましたが、簡単に言ってしまえば書くことだけでなく色々な作品に触れましょうということです。

 今回のこの企画ですが、有り難いことにレビューを頂きました。知識が凄いと。

 私自身としては、この知識はあくまでの物と思っていますが、それで良いのではないかとも思っています。

 皆さんは作曲について軽くでも知識をお持ちでしょうか?

 まぁ、私も作曲など出来る人間ではありませんし、情報科に通いながらゲーム音楽や効果音制作、音楽基礎論、デジタル音楽を齧った程度(単位貰うだけ貰っただけ)の人間ですので大して詳しくないのですが、初級レベルだとコード進行から作るというのが一般的です。

 トニック、サブドミナント、ドミナントとを組み合わせて作るわけです。

 有名なカノン進行とは、パッヘルベルの「カノン」という曲で使われている進行のことで、多くの楽曲に使用されています。


―音楽制作会社ネクスト・デザインWebサイトより引用―

勇気づける応援歌、

空を飛ぶような飛翔感、

皆がひとつになるような一体感。


このような曲調にしたいときこそ、 カノン進行です。


| C | G | Am | Em |

|F | C | F | G |


俗に「黄金コード」とも言われる このコード進行は 邦楽のヒット曲にも多数見られます。 挙げればキリがないほどです。


・赤い鳥 「翼をください」

・ZARD 「負けないで」

・Every Little Thing 「出会った頃のように」

・KAN 「愛は勝つ」

・大塚愛 「さくらんぼ」

・松田聖子 「あなたに逢いたくて」


などなど…


特に「翼をください」は強烈ですね。

音楽の教科書に載るほどの名曲ですが、 このカノン進行の代表格とも言える楽曲です。


引用元:http://www.nextdesign-jp.com/chord_database/kanon.html

――


 ZARDの「負けないで」は歌い手が亡くなった今も24時間テレビで使用されている楽曲ですので、聞いたことないって人は殆どいないでしょう。

 このように、カノン進行は多くの曲で使われています。

 私が調べた範囲ではAKBの楽曲にも使われているようです。


 余談ですが、AKB楽曲の「僕の太陽」は2007年〜2008年にかけて放送された「デルトラ・クエスト」という、小学校の図書館(少なくとも私の母校にはあった)にもある文学小説原作のアニメに置いてOP2として使用されてます。


閑話休題。


 さて、何故なにゆえにコード進行の話をしたかと言えば、シナリオ制作に置ける設定にも似たようなことが言えるからです。というよりも、全く被らずとか無理なのはカクヨムで活動中の方も分かっていると思います。

 例えば「魔法」というジャンル(私が好きなだけ)。作品を上げればキリがありません。

 有名所なら


・ゼロの使い魔

・魔法先生ネギま!

・カードキャプターさくら

・まぶらほ(知名度低いかな?(汗))


 魔法とも違うけど変化球で


・とある魔術の禁書目録

・灼眼のシャナ

・境界線上のホライゾン


その他


・魔法科高校の劣等生(有名だけどさ、察して)

・魔法戦争

・空戦魔導士候補生の教官


 など、大きい枠組みのジャンルだけで見れば数え切れないくらいに作品が出てきます。

 故に、初心者は「吸血鬼」「精霊」などのありふれたキャラクターを出すな!なんて釘を刺されたりする訳です(私は思いっきり無視してますが……)。

 最近では「異世界転移」が、主に小説家になろうの影響で大ジャンルとして数えられるようになりました。

 ですが、MF文庫がTwitterで「異世界転移の金字塔」というように、我々の世代(少なくとも二十歳より上の人たち)では「異世界転移と言えば『ゼロの使い魔』」何じゃないでしょうか?

 では、過去にそういった作品がなかったかと言えばあるんですよ。ロボットアニメだけど。

 「聖戦士ダンバイン」という1983年に放送されたロボットアニメで異世界転移があります。

 主人公がオーラロードによって異世界に召喚され、オーラバトラー(カブトムシみたいなやつ)というロボットに乗って戦うというものです。

 最近では転生モノになりますが「ナイツ&マジック」が似ているかも知れません。

 交通事故で亡くなった天才プログラマー兼ロボオタ(重症)の主人公が、異世界で可愛い男の子に転生して魔法とロボット開発しまくって暴れる話です(端折りすぎ)。

 このように、物語の骨格となる部分は実は似偏っていたりします。では、何故盗作にならないかと言えば、肉付けで違いが出てくるからです。

 昔、知恵袋の回答で使ったものの使い回しになりますが、比較のいい例として「ソードアート・オンライン」「スカイ・ワールド」を挙げておきます。


 例えば、SAOに置いて彼らプレイヤーは異世界に転移したわけではありません。ゲーム世界に意識だけ取り込まれたというのが適切な表現でしょうか?

 それに対し、スカイ・ワールドはゲーム世界に転移しています。

 読者からしたら大した違いはありませんが、明確な違いです。

 また、SAOに置いて死=現実の死に繋がるので、所謂デスゲーム(もしかしたら、これでデスゲームというジャンルが確立されたんですかね?)になっていますが、スカイ・ワールドでは三度目の死=恐らく現実の死とされています。

 これだけだとスカイ・ワールドはまるで、ちょっと弄っただけでパクリ何じゃないか?と思われると思います(現にスカイ・ワールドは完結済みですが、発売当初はSAOのアニメと時期が被ってましたので)。

 にも関わらず、何故面白かったのかと言うと、重点を置いているポイントが違うからです。

 SAOは一回死んだらそれで本当の死を迎えるという設定上の問題で、ゲームを攻略するというよりも生き抜くという要素が強く表に出ています。

 異世界転移モノで魔物と戦って生き抜くみたいな感じに思って貰えば想像しやすいかも知れません。

 生き抜くという要素の場合、「俺TUEE」な作品でない限り、人と人との繋がりを重要視する傾向にあるのではないかと思います。

 よくある「一人じゃ勝てないけど、仲間となら!」ってやつです。

 なので、SAO二巻を読んでいると、親しかった仲間の死(クリスマスのやつ)など、人と人との繋がりを重要視しているということはお分かり頂けるかと思います。


 では、スカイ・ワールドはどうなのか?

 そりゃあ、ライトノベルですから人と人との繋がりを軽視している訳ではありません。

 資金繰りのために商人に伝手があったり等々ね。

 ですが、やはり重点を置いているのは「ゲーム攻略」ではないかと思います。

 スカイ・ワールドの設定上、実は三回まで死ねます。

 バッテリーという概念があり、一回死ぬと30%減。一日1%増。0%になると消える。死なのか、元の世界に帰れたのかは分からない。

 と言った感じです。

 デスペナルティというSAOにはない概念を取り込め、よりゲームチックに仕上げることが出来ます。

 なので、バッテリーに余裕のあるメンバーでレイドボスに挑み、傾向や攻撃パターンを分析→実際にフルメンバーで攻略する。なんて話の構成が出来るわけです。


 このように、設定(骨格)が似偏っていても重点の置き方等々、肉付けの仕方によってまるで違う作品に仕上がります。

 例えば、私が更新中の「RelicCode」も実は元を正せば「ありふれた職業で世界最強」を読んで影響を受けていたりします(そもそもが、書こうと思ったきっかけ)。

 幼馴染みのくだりも似ているかと思います。

 「才女の異世界開拓記」だって、「聖女の魔力は万能です」を読んでて書こうと思ったものですし、新人賞向けに改稿中のものも海上都市を舞台にしていて吸血鬼出そうって言うんですから、「ストライク・ザ・ブラッド」「ドラクリオット」のパクりか!って話です。違いますが(汗)

 色々なジャンル、色々な設定、色々な言い回しは見ながらではなく、朧げに覚えている分には非常によい資料となります。

 やりすぎると(見ながら写し書きのようなもの)、昔電撃で絶版処理&回収された「俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長」という作品みたいになりますから要注意ですけどね。

 参考資料にライトノベル作法研究所の「どこからが盗作? 現代の著作権」を置いておきます。時間のある方は他の項目も詳しく分析されていて、参考になると思いますので一通り目を通してみることをオススメします。


 参考URL:http://www.raitonoveru.jp/howto/h2/t.html


 以上、幕間でした。参考になれば。

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