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2019年9月3日 05:16
例え話に登場する中国史や詩の引用に、独特のリズムがあり、とても快いです。少年が化け物から逃れようと竹林を走る焦燥感、寺で大人の住職に匿われる安心感、幼少期に読んだ昔話の「三枚のお札」が彷彿として蘇りました。一時の安堵が、彼の末路の絶望を、より色濃く感じさせます。体に穴を穿たれた姿、梵鍾ごと焼かれた遺体、それらは化け物の暴虐を結果として残すのみで、どの様に為されたかの描写が抑えられ、読み手の想像に任される分、恐さが増します。そして、女が化け物へと成り果てるに至った場面が、時系列を入れ替えて書かれた最期、正体不明の化け物への恐怖が、妄執にとらわれた女の物悲しさに変わって心に残りました。
作者からの返信
レビューと応援コメント感謝します。古伝説に取材してそれを組み替えて形にしてみました。
例え話に登場する中国史や詩の引用に、独特のリズムがあり、とても快いです。
少年が化け物から逃れようと竹林を走る焦燥感、寺で大人の住職に匿われる安心感、幼少期に読んだ昔話の「三枚のお札」が彷彿として蘇りました。
一時の安堵が、彼の末路の絶望を、より色濃く感じさせます。
体に穴を穿たれた姿、梵鍾ごと焼かれた遺体、それらは化け物の暴虐を結果として残すのみで、どの様に為されたかの描写が抑えられ、読み手の想像に任される分、恐さが増します。
そして、女が化け物へと成り果てるに至った場面が、時系列を入れ替えて書かれた最期、正体不明の化け物への恐怖が、妄執にとらわれた女の物悲しさに変わって心に残りました。
作者からの返信
レビューと応援コメント感謝します。
古伝説に取材してそれを組み替えて形にしてみました。