第7話

浮いているのか落ちているのか、わしらの体は飛ばされた葉っぱのようにぐるぐる回った。ドカーンとどこかに突き刺さるように落ちて、ぐわんぐわんと回る視界が気持ち悪いし、頭も痛い。耳もキーンと鳴って機能しない。屋根を突き破ったらしく天井からパラパラと粉が降っている。落ち着いてから、起きあがると、わしはわしの部屋に居た。


 そこは夏真っ盛りで、蒸し暑いわしの部屋だった。サンディがエアコンを咥えてわしに差し出してくれたので、ピッとボタンを押して、わしは床に転がった。どうやら還ってきたらしい。全身が筋肉痛で、砂まみれで、何匹か蟲も一緒に連れてきてしまった。暑くて、ああもうなーんもしたくないって、床でダラダラしていると、子供たちが激突音を聞きつけて、わらわらとやってきた。それからガミガミと小言を言い始める。部屋はめちゃくちゃ、子供たちが集まって「またですか」「片付けるこっちの身にもなってください」と大騒ぎ。



「わしがコントロールできないのは、お前たちも知っているじゃろうがー!」



わしの名前はバルリア。厄介な能力の持ち主じゃ。

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とあるババアの黙示録 ぶいさん @buichi

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