第70話パソコンショップ採用

 それを聞いた店長は安心した顔つきを見せた上で、実際に雪絵が勤務する店舗の話へと、話を移した。

「仕事を覚えるまではここの店舗で働いてもらうのだけれども、仕事に慣れてきたらこの店舗ではなくって、ちょうど大通りから見た反対側の、通りを入ったところにある別の店舗で、ちょうどグラフィックボードのフロアで欠員が生じているから、仕事に慣れてきてしばらくしたら、そっちの店舗で働いて欲しいのね」

 と言われた。また店長は続けて雪絵に、

「土日と祝日は店も忙しくなるから、土日と祝日はフルで勤務して欲しいのね。それとうちは週三日からの勤務が原則なのだよね。だから土日と祝日以外だと、何曜日が働けそうかな?」

 店長からそう聞かれたので、雪絵は、

「水曜日でしたら……私は三限で大学の授業は終わりますので……その後からでしたら……何とか働けます……」

 雪絵はありのままにそう答えた。すると店長はとうとう雪絵に、次のように言ってきた。

「ならば採用だね。それで早速なのだけれども、来週からもう働いてくれるかな? そこは大丈夫かな?」

 と言って、こうして働ける曜日や時間に制約がある大学生という身分にも関わらず、雪絵の念願が叶ってこのパソコンショップは、雪絵を採用してくれることになった……。

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