第47話物理の勉強その2
「ただこの本でのニュートンの記述は手厳しい。はっきり言ってニュートンのことをボロッカスに書いている。ちなみにニュートンのことをボロッカスに書いている本は、俺が知る限り、この本だけなのね。でも数学専門の出版社が出している本だから、記述内容のウラを取っていないはずがないのね」
徹也もニュートンの裏の顔を……特に微積分の分野でのライプニッツとの泥仕合の話を、知らないわけでは決してなかった。あの車椅子の天才物理学者のホーキング博士だって、ニュートンのことを『人間面では』大嫌いだったことは、ホーキング博士の著書などで痛いほど知ってはいた。だが、徹也はニュートンへの胸くそ悪い部分の話は、あえてこの程度で打ち切って、次の話題へと移ろうとした。
もちろん次の話題というのは、そう秀美が知りたがっている『物理学の発展の歴史を、いかにして学ぶか?』という話題だ。徹也は、
「物理学の歴史まで知識の幅を広めたければ、そうだね『ベレ出版』という出版社が出している『はじめて読む物理学の歴史』が、最適だと俺は思うのね。その本を読み終えたら『裳華房』という出版社が出している『物理学史』という本で、さらに知識を深めると良いと思っているのね。ただしこのときに注意したいのが『はじめて読む物理学の歴史』を必ず読み終えてから『物理学史』を読むようにしないと、知識が結構追いついてこないことに、読み進めていると、そのうちに気が付くと思うから……。ただそこに気が付いてからでは手遅れだから、そこのところの順序は、必ず守ろうね!」
そこまで徹也は親切丁寧に秀美に教えた。そこまでの話を聞いた秀美は、
「うん。わかった! てっちゃん、いろいろと丁寧に教えてくれて、どうもありがとう!」
そう秀美は、嬉しそうに元気良く徹也に対して、お礼を言った。
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