第11話お祝いの飲み会その4

「七名で予約していました。橋部です」

 今日子が店員にそう告げると、店員は、

「七名様でご予約の、橋部様ですね。こちらのお席へどうぞ」

 と言って、指定した席へ促した。それを聞いた瞳が、

「あ~キョンキョンの名前で、予約取ってくれていたんだね。ありがとう」

 と言うと、今日子が、

「皆が神楽坂まで出向いてくれるのだから、このぐらいは私がやらないといけないと思いましてね」

 そう今日子は返事を返した。

 メニューはこの人数でもお腹を満たせるぐらいのコース料理に、飲み放題がセットで付いている。


「とりあえず希望がなければ皆ビールで良いかな? あっキョンキョンはビールは飲めないんだっけ?」

 瞳が今日子に対してそう聞くと、今日子は、

「う~んリキュールっぽいの……。この店では何があるかな? あっじゃあこのカシスオレンジで!」

「オッケー。あとユッキーは何飲む? あっアルコール類は、たしか薬を飲んでいるから、ダメなんだよね?」

 瞳が雪絵に聞くと、雪絵は力なさそうに、

「あっ……じゃあウーロン茶で……お願いします……」

 と、そのように答えただけで、雪絵は再び黙り込んでしまった。

 そうこうしているうちに、とりあえず注文したビールとカシスオレンジ、そしてウーロン茶がやってきた。

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