　今日子は美咲からそう言われると、

「はい。私が高校生だったときに、私も今思い返しますと、なぜだかわからないのですけれども、一気に身長が伸びたみたいでして……。でも私、身長が伸びるための特別なトレーニングとかは、特には何もしてはいなかったのですが……」

　今日子がそう言うと、園里が、

「今日子は、私と雪絵の身長をも、追い抜いちゃったものね」　

　いかにも元気のない雪絵が「こんばんは……」と挨拶をする。その元気のなさに即座に反応したのは、園里だった。

「雪絵！　挨拶をするのならば、もっと元気良く挨拶をしなさい！」

　と園里は言うものの、雪絵は相変わらず同じように「こんばんは……」と、力なくもう一度挨拶しただけだった。

　雪絵と園里のそのやり取りを聞いていた今日子は、そのちょっとした不穏な空気を感じ取ったのか、

「それじゃあ全員揃ったみたいですから、予約しているお店に、早速行きましょうか！」

　そう今日子が皆に言って、なんとかその場を切り返した。

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