第8話 夢

「…んー、………はっ、春兄助けてよ…!んー…!」


夕飯を食べさせて、乙葉を寝かして23時半。

乙葉の隣の自室でパソコンを使っていると、 隣から聞き覚えのある声が入ってきた。


「…んー!…んー!」

わめき声が聞こえる。

こうしてはいられない。パソコンを閉じて、乙葉の部屋に飛んでいった。


「乙葉!」


ベッドに寝ている乙葉に向かって叫ぶ。


「んー!春兄……」


悪夢をみているようだ。

魘されてる。


「ほら乙葉、しっかりせんか!起きろ早く!」


乙葉の体を揺さぶる。



「………春兄?うぅ怖かったー!」


「えっ!?」


乙葉に抱き着かれてる。なんやろう、ドキドキする。 


「一緒に、寝て?」


ドキっとした。体を刺されるような感じで。


「分かった。一緒に寝よっか。」 



翌朝、乙葉は汗だくになって起きてきた。


体温―36.7℃


「良かったな、平熱や。」


起きてくると、熱は下がっていた。


「乙葉、喉は?」


「大丈夫、もういたくないよ。」


「今日は安静にな。今日から新学年で学校あるから行くわ。明日入学式な。」


「はーい。行ってらっしゃーい。」

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