第14話 『希望の書』前編
『希望の書』冒頭はこんな注意事項から始まる
―――――――――――――――――――――――――――――――――
ようこそ夢と魔法の異世界へ
はじめまして、この本を正規の手段で手に入れたあなたは日本人ですね?
この本は日本語で書かれているので日本人で無い場合は『希望の書』英語版をお勧めします
It's written in Japanese. Therefore when you aren't Japanese, I recommend you the "hoping book" English version.
まずはじめに貴方は日本語を読めますね?
転生・転移した異世界人は文字が読めるほど成長してからこの世界に飛ばされます
これは過去飛ばされた異世界人全員に共通することです
転生者の中には文字を忘れるひとも居ましたが、その場合はリハビリ用に日本語の本を渡してます
冒険者ギルド職員に申し込んで用意してもらってください
―――――――――――――――――――――――――――――――――
この本の前半は異世界で生きていく知識が書かれている
お金の価値
(知ってるから飛ばす)
時間の違い
一年は350日の12ヶ月、一か月は29日前後、一日は25時間
不思議なことに日数や時間は違うのだが一年の長さは元の世界と一緒らしい
迷宮都市アーバル周辺の危険な魔物
1位がスライムで2位が海龍、3位ドラゴン系(火山近くに行かなければ特に害無し)
オーカム帝国(現在居る国)が状況や所有する武器や兵器(1年前の情報)
大砲やマスケット銃にパワードゴーレム(パワードスーツのゴーレム版)を所有
東にある国、ガスタ王国と戦争中
(迷宮都市アーバルがある場所は西の端方なので直接の影響は無し)
両国同じような政治体制で貴族などもあるため注意が必要
(細かいところはエイが居るから読み飛ばした)
異世界人の影響
アニメや映画など文化的なものを伝えたりする一方
銃や大砲などの武器なども伝えてたりする
他に俺より未来から来た異世界人が部分的に未来の知識を伝えてたりするので、
俺の世界より進んでるところもあるらしい
ここまでが役に立つ知識で、次からが冒険者ギルドの成り立ちなどが書いてあった
―――――――――――――――――――――――――――――――――
冒険者ギルド
それは過去に異世界人が作った異世界人救済組織
異世界人は転生した場合を除いて、この世界で生きていく術がない
そんな異世界人(転移者)が辿る殆どのパターンは奴隷、盗賊、商人、魔法使いの四パターンである
後者二つはともかく、前者の二つは悲惨な結末を迎える
冒険者ギルドができる前の転移者は、前者二つが7割、後者二つが3割ぐらいで職業についていた
そのことを不遇に思った一人の転移者が居た
それは運良く魔法使いに馴れた一人の転移者で、後の初代冒険者ギルドグランドマスター
彼は冒険者ギルドを作り行き場のない人を救うと共に、不遇な異世界人を救う目標と、元の世界に帰るための情報収集を行うための組織も作りました
それが冒険者ギルドの始まりで、帰還希望者の地獄の始まりでもありました
転移者、転生者を探し見つけるたびに見つかる事実
異世界に来た者の簡単な情報でさえ新しい事実が見つかる
そこから見つけるこの世界の事実
帰還のために情報収集すればするほど異世界に呼ばれた事実が見つかる
この本に事実は書いていない
知らぬが仏というように知らない方が貴方のためだと思ったからだ
だが、もしも気づいてしまったなら『絶望の書』を探すといい
禁書指定されているため見ることは困難だが知ってしまったことの答え合わせはできるだろう
少し話がそれたが冒険者ギルド
主に帰還希望者達は帰るための手段を探している
そのために必要なのは大まかに二つ
地球の位置情報と移動手段である
この星は地球とほぼ同じ環境であることは転移者達が生きてることから間違いと思われ
このような星は宇宙を観察して見つかる星の一つだろう
我々が今いる星は地球から観測でる天体で転移(転生)したことから考えて地球から近い天体だと推測している
願望が入っているが、地球から遠い星に転移(転生)できると思えないからだ
そこでこの星位置を探さなければならない
位置の起点のなるのは地球から観測できる星の中で一番目と二番目に大きい星までの距離を計算できれば良かったのだが大きな問題があり難しい
大きな問題の一つはどの星が太陽の何千倍大きいのか正確に覚えてる異世界人が居なかったこと、
二つ目はこの世界に転移(転生)してくる時の時間が合わないことだ
どういうことかというと西暦1993年生まれの転移者と転移者と西暦2253年生まれの転生者が同年代として存在していた
転移者と転生者の両者含めて生まれた年代の記録を取ると1970年代頃から3800年ぐらいまで様々な年代の人たちが異世界■■■■(黒く塗りつぶされている)に転生、転移してきた
知っている地球に帰還したければ時間と空間の壁を越えなければならない
ここで絶望してはいけない
この世界には魔法があり、時間と空間の魔法も存在している
時間の問題はまだ解決できていないが、空間の問題はある程度解決できる目途はある
それが転移門である
主に冒険者ギルドが販売している亜空間に繋がっている袋(四次元ポ○ットのようなもの)などが転移の副産物であり転移門の第一歩だった
転移門という言葉のとおり距離が離れてる場所を行き来できる門だ
これは数万キロ離れてても門を介して行き来できる
この本を作成してる段階で既に月と行き来できる程度には完成してる
その程度では帰還など夢のまた夢だが、中間地点を大量に設置すれば不可能では無いだろう
いくつか問題点を抱えているが帰る希望はある
―――――――――――――――――――――――――――――――――
(…………)
元の世界に思うところはある
思うところはあるが、死んでしまった
この本から知る限り元の世界に帰った異世界人は居ないのだろう
転生直後とは違って、顔の形、髪の色、目の色が違っている
元に戻れない……
《寂しいですか?》
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます