冒頭から引き込まれ、気がつけばイッキ読みしておりました。耽美で甘い、けれど残酷な物語です。読んでいて、とてもCoCをやりたくなりました。この素敵なほの暗い物語セッションやりたい……。短め且つ読みやすい文体です。クトゥルフ神話が好きな方、そしてあまいものがお好きな方には是非おすすめしたい一作です。とりあえず砂糖菓子を買いに行ってきます。
主人公のサラと砂糖少女のリリィ。リリィの魅力に取り憑かれたサラはこっそりと禁断の行為をしていた。――なにせ、リリィはすぐに記憶をなくしてしまうのだから。砂糖少女、廃墟、実験施設などの設定から漂う退廃感。純真無垢だからこそ残酷なサラと、全てを見透かして誘導するようなリリィ。一見純愛による結末に感じられるが、同時に愛なのかも疑わしい。まさに百合ならではの背徳感が味わえる作品だと思います。というか、リリィをお持ち帰りしたいです。かわいい。