The sand iron dances like a snowstorm. その2
どう生かすか…
僕の鳥頭じゃよくわからないが、馬鹿でかい爆発を起こすらしい。そして僕らもワンチャン死にかねない戦法である。
死にかねない(^ω^)…戦法である…(;^ω^)
「って誰が使うのさそんな危なっかしい戦法!」
『あなた達です』
「落ち着いた口調で言わないでよ!」
いかにも事実だからさっさと頼んだぜって声で言われたが、とんでもない!そもそも鳥と猫にやらせることではない。
「せめて!せめて指示して!お願いだから!」
『ネジュンが寝ちゃったので面倒見なきゃいけないんですけど』
「仮眠の指示はシキ君がしたんでしょ!」
『…。TYPE3に頼んでカメラが標的を捕らえ続けるようにしてもらえますか?』
「…最初からそういえばいいのになァ」
『何か?』
「…接続した、指示を頼む。」
『…了解。』
___________________________
それじゃあとりあえず、戦法の確認だ。
まず、粉塵爆発を使う。
そのための粉は木くず…
なんだが、結構な量が必要だ。
というわけで、
『まず、エリアの半分の木材を粉々に砕いてください。』
「木材を…粉々に砕く?どうやって?」
『…よーく聞いて下さい、グレープさん。あなたのそのフリーパマグロウを使って、相手の攻撃を木材で防いでください。強力な磁力で木を何本かまとめて、そのデカブツの攻撃を防げば粉々になるハズです。とりあえず、これで行きましょう。実行できなさそうだったら別の戦法を考えてみましょう』
「ふぅん了解、レイバルは?」
『彼女はある程度のおびき寄せ、まぁ囮役ですね。そのあと、彼女を混ぜてお二人に司令を入れます。部屋の入口に俺らは移動しておきます。着いたら連絡するので。』
「了解。」
『以上。GOOD LUCK!』
…さぁて、体張りますか。
「レイバル!君にお願いだ!」
「なぁに!?どうすんの!?」
「囮だ!」
「殺すぞ!」
「なんで!」
「こっちが“なんで”だよぉッ!」
「君にしか頼めないんだ!僕はこいつの攻撃をしっかり受け止めてそこにひっ転がってる木材共をぶち壊す必要があるんだ!」
「ぶち壊す!?それって…【粉々に】していいの!?」
「は?」
「DA・KA・RA!ボロボロの粉々にしていいのかって聞いてるのさ!」
「跡形もなく…は困るけど、ある程度砕いていいよ?」
…やったぜ、体を張るのは僕じゃなくていいらしい。
ただ、粉々に?
どういうことだ?
彼女にそんな力、あるのか?
そこまで考えて僕は、いつかの戦いを思い出した。
『範囲攻撃だよーっ!!!!!!
『Sunshine!Leptailurus!Burning!』
ヒビ入りセルリアンは大破!
速さには自信あるスピーディーアタッカーズだからねーっ!』
…とかなんとか。
そういえばこんな戦法していたな。
Sunshine Leptailurus Burning
Type3の中枢に光を溜められるので、サンドスターと光のエネルギーを混ぜて、それを一気に解放するとともに、物体を破壊する衝撃波として放つ…というもの。
ン、待てよ…
「…それ、最大出力だとどうなる?」
「え?全部吹っ飛ぶ。」
「具体的に。」
「範囲とパワーによるけど…セルリアンくらいなら結構余裕だよ?多分ね。」
「レイバル、君にダメージh…」
「ゼロだよ」
「ゼロ?」
「ゼロ。」
「ワンもない?」
「ワンもないIS何?」
「忘れて」
「うん」
「01もないんだね?」
「ないよ」
「僕は?」
「磁力で境界作ったらどう?」
「というと?」
「衝撃波がよれて弱くなる、波は一瞬だよ」
…。
「聞いた?」
『聞きました』
「もうやっちゃってよくね?」
『俺の千文字近い解説は?』
「無意味」
『そんな…』
「無意味。」
『鬼畜ゥ…』
「やっちゃってOK?」
『…塔が崩壊するのだけは避けたいので、グレープさんの磁力でこの部屋だけバリア張ってもらえますか?』
「了解。…んまそんな怒んないでよ。」
『…大丈夫です。』
僕は大きなこの塔のワンフロア一帯の壁に磁力の壁を作り、自分の体のまわりにも磁力を発生させた。
彼女は、辺り一帯を氷結させ、忌々しい…ほど恨んでないけど、とにかく面倒なロボットもろとも全部凍らせてしまった。
「はーい!レプタイルルスサーバル!一気に決めまーす!」
あぁ、カウントダウンが始まった。
「3!」
すべてぶっ飛ばすんだな。
僕の行くかどうかの葛藤も、
「2!」
彼の千文字近い解説の手間も。
「1!」
…大きな敵も。
『Sunshine!Leptailurus!Burning!』
遠くまで響いたであろう爆音
脳を揺らす波動
一気に爆ぜたセルリアン
粉々に吹っ飛ぶ氷
一瞬の隙もなく粉みじんになった木々
一瞬乱れた通信。
The sand iron dances like a snowstorm.
壁のバリアのいくつかが一瞬の爆風に巻き込まれてまるで風のように舞った。
黒く冷たい氷の雨が吹雪く。
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