GOOD MORNING JAPARI PARK!
「ここの階段長すぎませんか…!あぁ、僕が鳥のフレンズなら、ひょいひょい飛んでいけたのに」
「あんたペンギンだろ。」
あっ そっか。
そんな会話をしながら階段を上る。
今のところ苦戦はしていない。
が、油断も出来ない。
ある程度人数が居ればいいんだが、な。
そもそもの話、塔の外部から入ってくるには下か上の入り口を使う必要がある、壁を壊したりなぞしてみろ、この塔が何をしだすかなんてわかったもんじゃ無い。
「…なんだろ、良い匂いがするな。お兄さん、なんか…お茶みたいな匂いしません?」
「お茶?となると、高山の…カフェか。俺行ったこと無いんだよなぁ。」
となると今回の相手圧倒的不利だ。
目には目を、コピーにはコピー元を。
相性ってもんがある、そして今回は劣悪だ。
トキもアルパカもショウジョウトキも…
会ったこと…無いな。
「…え?ホンモノ!?」
は?
後ろで驚いたような声をあげた、
少女の方を見た。そうしたら…
「ホンモノよ?わたしの歌、聴いていく?」
「いんゆぁ~参っちゃったよぉ…トキとお茶の材料探してたらさぁ?いきなり変なのに巻き込まれてさぁ?」
なんという事だ、巻き込まれるなんて事があるのか。…あり得なくは無いが。上空を飛んでいたとなると俺達ではわからなかった。
スキャンしてもサンドスターの反応だ、セルリアンでは無い…か。
「ま、お茶でも飲んでゆっくりしていきなよぉ?下から登ってきたんでしょお?」
えぇ、まぁ。
そう答えて紅茶…は苦手なのでコーヒーをもらった。良い香りが漂う。まわりの風景も合わさってなかなかいい気分だ。
全く、他の勢が混乱しているのに。こんなことしている場合じゃ無いのに…な。
ジェーンさん、今頃どうしてるだろう。
俺、彼女に迷惑かけてばっかりだな。
帰ったら、せめて罪滅ぼしに。
たくさん愛してあげよう。
…まぁ、彼女がそれで満足してくれるかわからないけれど。
「いやぁまさかこんな所でかの有名な老舗カフェ、『じゃぱりかふぇ』のお二人に出逢えるなんて~!いやぁ人気店で行列が出来る日もあるほどですからぁっ!…そういえば、ここにセルリアンが居ませんでした?話変わってごめんなさいね。貴女達と同じような奴だと思うんですけどぉ。」
「いたわ。でもわたしが倒した。歌を聴いて貰ったらパカッと行っちゃったわ。」
「トキぃ、かっこ良かったよぉ?」
歌で?
トキさんの歌は確かに破壊力は高そうだが…
破壊力、高周波、波、波長…
なるほど、いけるかもしれない!
「なぁ、一つ試してみてもいいかな?俺に考えがあります。トキさんのサンドスターをわけて頂けますか?」
「いいわよ?でも、どうしたの?」
「『壁を壊せる』かもしれません」
驚いた顔してる、可愛いなこの子。
『セット!トキ!
カモーン!タイム・バイブレート!』
やっぱり情報があったか。
LBの中にインプットされている武器と言うことは、姉さんの産物か。
手元に現れたのは、小型の銃だ。
銃口が広い。となると、爆弾の射出か。
「みんな、耳は塞いだ?鼓膜が吹っ飛ばないように、出来るだけ離れてね。」
『タイム・フルバースト!』
一気に撃ち切ってやる!
壁に貼り付いた。リミットは5秒後だ。
『カウント・ダウンッ!スタート』
5
4
3
2
1
【ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!!ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!!ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!!ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!!ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!!ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!!ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!!ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!!ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!!ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!!ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!!ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!!ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!!ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!!ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!!ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!!】
うっ!うるせぇ!!!!!
想像以上だ、これならぶっ壊れても…
ピシッ!ピキピキッッ!
行けるぞっ!
「僕が蹴り壊してくれましょう!」
頼んだ!(音大きすぎて届かない)
『スウィムウェーブ』
「セリャァァァァアアアアアッ!」
壁のヒビに蹴りを入れた。
覇気はそのまま壁に伝わったらしい。
ドッゴァア!
「やっ…やったぞ!壊れたぞ!読み通りだ!ハハハハハハハッ!やったぞ!」
そこには、地上からまだそこまで遠くない位置だとわかる大穴が空いていた。
「とりあえずお二人は外へ!お兄さん!高笑いもわかるけど、一旦状態を確認しましょう!」
あっ そうだな。
そういいながら、俺は外の景色を眺めるついでにふたりを送り出した。
いつもとそこまで変わらない景色が広がっていた。広がる緑と美しい青。
あぁ、ジェーンさん。
今貴女はどこに。
「…壊れたのかな。パークワーカーズは見えるけど。ソレに、塔ってこんな高いっけ?」
いつの間にか朝だった。
爽やかな風が俺の首に吹いたあと、
隣の少女から、不穏な黒い風が鳴いているように聞こえた。
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