奏奏早々蒼々。
「呼び方から決める?」
「プリちゃんとでも呼べば良いの?」
「センス抜群に悪いわねアコウ…」
蒼々として煩い春の空が気持ちいい。
まだまだ寒いが僕たちはアッツアツだ。
「仲良しですね、私達に負けず劣らず!」
「ジェーンさぁん!のろけも嬉しいけどちょっと位手伝って下さ…アッ!熱い!油とんだ!あちぃ!あぁ”あ”!」
『へへーんざまーみろ!』
「子供ズラすんなタイプツー!」
今日はシキさんが休みらしく、せっかくだしお祝いを、という訳で呼んで貰った。
なんと彼は、先月18歳になったばかりらしい。22の僕よりしっかりしているように見える…精進します。
「ひいぃぃ火傷しちったぁ…
っと、天ぷらそばですよ~。」
「え?お蕎麦なの?」
「まぁ良いじゃ無いロイちゃん、僕お蕎麦大好きなんですよね~頂きます!」
「ろ…ロイちゃん…///」
『子供ズラはどうでも良いです!邪魔だと怒るならセルリアンに。
対象黒セルリアン、PPPステージへ。』
「はぁ…マジか。すいません、行ってきます。ごめんなさい。」
そこまで遠くないから、そう言って彼は出て行った。
「心配です…」
___________________
「クソっ!相変わらず!数が!多い!」
駄目だ…一人じゃ無理だ…
頼れる仲間は休養中、頼れる仲間は自分だけ
でも無い。
「私の!PPPの皆さんの!
楽園を壊すのはやめて!」
マーゲイさんだ。加勢に感謝する。
「こうなっちゃ仕方ない!」
『セット!コウテイペンギン!
カモーン!タンク・エンペラー!』
「お?おぉぉぉぉ!
コウテイさんのどっしり重い体の特徴が防御力に反映されてますね!タンクの名前の通り、情報を処理、記憶して銃弾を発射したり、手のコウテイシールドで攻撃を防いだり出来るんですね!どうやら銃弾を飛ばすのはペンギンが自分のフンを遠くへ…」
「ハイ!そこまで!おわりおわりおわり!」
つーかペンギンって自分のウ0コ飛ばすんか…
聞きとう無かった…
「行くぞ!ブリーザーミサイル発射!」
肩アーマーや腕アーマーの大砲から一気にミサイルを発射する。調整のお陰でmagnumと同じ種類の弾+炸裂弾ブリーザーミサイルや貫通弾ダイバーを射出出来る。
「アイツ吸収してますよ!?」
何ッ!?
かなりのやり手がどうやら混じっていたらしい。まいったなぁ…っ
「マーゲイさんは下がって下さい!」
「でも!…?そうだ!木の上から指揮を執ります、イイですか?」
「わかりました。無理はしないで下さいね」
「右です!」
ハァァァッ!パッカーン
「後ろ!左も!」
追尾弾発射!パッカーァァァァァァァン!
「あっ後ろ!さっきの奴の銃弾!」
しまった!ァァァァァァァ…イッテェ
「大丈夫ですか!?」
「あぁ…ハイ。大丈夫…です。」
ハァァァッ…クソっ!
体!平和ボケしてんじゃねぇ…!
「「がんばれー!ヒーロー!」」
っあ!?
「ちょっと!君達!逃げて!」
ちっちゃい子やその親がヒーローショーを見るみたいに俺を眺める。
【うわぁぁぁ!?大変!仮面フレンズがピンチ!みんな、応援してあげて!!行くよ!?せーのっ!】
めっちゃめちゃノリノリの…
マ、マーゲイさん!?凄い声作ってる!
いやこっち向いてサムズアップされても…
あぁぁもう良い!ヒーローしてやんよ!
「「仮面フレンズー!!!!」」
【まだまだー!もう一回せーのっ!】
「「「仮面フレンズー!!!!」」」
んんっ!よし!
「ありがとうみんなー!!!!俺はみんなのお陰でまだまだ戦えるよ!」
みんなのお陰で…
『情報です、カコ博士が新フォームの調整を終わらせたようです。PPPのサンドスターを一気に装填して下さい!』
オッケーィ!
新フォームお披露目と行こうじゃない!
あんな危ない事したんだ、姉さんにゃ悪ぃけど2徹させた。
「忙しいなタイプツー?」
『仕方ないです。
セット!コウテイペンギン!
セット!ジェンツーペンギン!
セット!フンボルトペンギン!
セット!イワトビペンギン!
セット!ロイヤルペンギン!』
勢いよく俺の体の回りをボスと各動物の体の形のサンドスターが駆けめぐる!
『完成です!PPPフォーム!』
ってなんじゃこりゃぁ!
頭の辺りはプリンセスさんの髪の毛と飾り羽(という名のアンテナ)とジェーンさんモチーフの白いゴーグル、ボディアーマーは防御力特化のコウテイさんモチーフ、腕は色合いや感じるパワーから、フルルさんだろう。そして足アーマーはイワビーさんの脚力を感じる
まさにてんこ盛りフォームって奴さ!
でも武器がなきゃあね?
『カモーン!スターズセイバー!!』
な…なんかSlaMpNumのペンギンカラーみたいなのが出て来た…?
モードチェンジがない代わりに剣の刀身が黄、橙、赤、紫、桃の五色に光っている。
鞘は黒と白のモノトーン、剣柄はマーゲイさんモチーフだろう。光の広さはつまみで調整出来るようだ。
「シャアッ!行くぞ!」
まずは黄色!
『HEY! EMPEROR!』
コウテイさんの能力は…デカイ氷剣!
「まずはお前だァァァァァァァ!」
『
次だ!オレンジ!
『HEY! GENTOO!』
ジェーンさんだな?
…剣が氷で槍っぽくなった!
「貫いてやるぜ!ハァァァッ!」
『
どんどん行くぞ!赤!
『HEY! ROCKHOPPER!』
イワビーさんは…
おお、黄色の…弦が付いた!
「ロックに行くぜ~!!!!!!!!」
『
さらに!紫!
『HEY! HUMBOLDTI!』
フルルさんは…
先端にフリッパーが!ぶっ叩くぜ!
「ぺちゃんこがお似合いだ!」
『
ピンクは女性と破壊者の証だっ!
…ごめん破壊者はマゼンタだな。
『HEY! ROYAL!』
小柄な彼女に合わせて、
黄色の短剣も追加だ!
「こっちに来ぉぉぉぉぉぉい!」
『
「「最後だ!がんばれー!がんばれー!」」
【仮面フレンズー!必殺技のチャンスよ!】
言われなくともやってやるさ!
『ビーストSlaMpNum!』
SlaMpNum slashと合体!
『Ready? G・SlaMpNum!』
「じーってなんだよ…」(小声)
『グレートですよスカタン!』(小声)
「必殺!」
刀身を一旦鞘に収める。
つまみを一気にあげて!下げて!
白1色になったら!
「マリン・ストライク!」
鞘から一気に引き抜いて一刀両断だァァァァ!
【やぁりました!仮面フレンズありがとう!貴方のお陰でジャパリパークは今日も明日も平和よ!】
満足そうな顔のマーゲイさんがこっち向いて、口パクで…何々?
き
め
ぜ
り
ふ
ど
う
ぞ
!
んんっ!ん”っ!
「みんな!応援してくれて本当にありがとう!困ったら俺の名前を呼んでくれ!
俺の名は『仮面フレンズLB《エルビー》!』
エルビーって呼んでくれ!じゃあな!」
『セット!グレープ!』
世界中で、あの子達だけでも俺の存在を装着者として、仮面フレンズとして
ヒーローとして覚えててくれればいいな?
なんて思った。
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