言ってろ飯テロ髪のイロ
ザワ…
ゴクゴキュ…
トンカッカツカッ…トンカッカツカッ
カチャッ、カチャガチャン
ワァワァワァワァ…
食器を洗い重ねる音が遠くから響いて来る。
だがその音はすぐに目の前の奴にかき消され、オレンジの照明でぼやぁっとした雰囲気に稲妻が走る。
「すみませーん!ビール!!!!!!!!!ビールおかわり!!!!!!!!!よろしくお願いしまーす!」
こいつは
同期で同僚、酒は強い。
その隣は岩礁のフジツボこと平坪風司。
先輩、酒癖が悪い。
そしてお向かいの俺は奥都蓮夫。
酒が滅法ダメダメなのに飲み会に呼ばれたよく分からん奴だ。よろしく。
第1回と同じ導入ですまん。
今はPPPの方々のライブ全日程無事終了を祝い酒を飲み交わす事に。
どうせうるさいので、
宴会席を取っておいた(俺の仕事)
とまぁ、全く飲まないのもアレだからメッチャクチャ少ない量を注いだ。
「乾杯!」
クイッと一杯。
「うっぷ…ゲロ苦ぇ」
「タっ公は相変わらずだなァ!人間の社会じゃ酒は飲めた方が良いぞぉ~!?」
はーい!
それアルハラだと思いまーす!
はーい!はいはーい!(心の内)
「タコ、無理すんなよ。」
イカが耳元で囁いた。
おめぇやさしぃなぁ?オラドキドキすッぞ!
…あざっす。
ジェーンさんとフルルさんは旦那さん談義のようで?
なんでしょね、楽しそうですやんか?
イカとイワビーさんは…
アレ…?仲いい?いつの間に?
プリンセスさんと先輩は、
(お酒に)酔ってけ!スパークビート!(適当)
お向かいさんはコウテイさんに変わった。
彼女は料理をつまみ、お酒をちょっと呑む。
またつまんで、またお酒をちょっと呑む。
しばらく眺めていると、コウテイさんの席にスパークビートしてる酒飲み二人が流れ込んで来て、隣ではイカとイワビーさんが思い出話でもあるのか、はたまたただ仲いいだけなのか知らないけれどこちらも流れ込んできた
途中で仕事から直接来たマーゲイさんも交え、飲んだり喰ったりで忙しかった。
「ラストオーダーですよ~!何か頼まれます~?」
「うへへ…もう、いっぱいよ…あはは…」
プリンセスさんはベッロベロ
「あー…満足だ…お代だけ出しとくぞ~」
先輩も潰れてる
「飲んだな~!」「だぁねぇ~?」
お前らホントに仲いいなおい
「お酒に酔ってるPPPもイイ…///」
酔いの対象が違うなあんた。
「帰らなきゃ~」
「ですね!お迎え頼もうかな?」
わりとまとも。
「前にお金集めておいて正解だったな…」
コウテイさんはしっかりしてますねぇ(小声)
「おいイカ、金だけ払え。やっとくから」
うーい…とか言って金だけ預けて来た
…帰ろ。
金額を確認し、PPPの方々の分と合計。
結局そこまで飲んで食べてして無いから酔っても無いし腹が膨れた…とも言えない。
帰ったら一人で飯を喰おう。
んで明日は休みだからしこたま寝よう。
そう思い店を出た。
車か何かのエンジン音が聞こえた。
飲み潰れ共を代行さんに引きずり出して貰ったりしてたら一番最後になった。
空が暗く、ビシャビシャと音を立てている。
雨だ。
黒に青と何故か赤が混じったような空をよく見る。
カバンから折り畳み傘を出し、
歩いて帰る事にした。
もっとも、自転車は乗って来ていない。
その時、隣に並んだ女性に目が行った。
厚手のコートを着込み、ブーツを洒落に履きこなす女性だ。光沢をもち、するすると指の通るクセの無い藍色の髪の毛をくしゃくしゃと手で回した。
「…あぁ、奥都さんか。
実は傘忘れてさ、途方に暮れてたんだ。」
「コウテイさんって用意周到な感じしますけど…まぁ、ドンマイです。」
そう、コウテイさんである。
この時、俺は何を思ったのか自分でも知らないのだが、傘を彼女に差し出した。
「よかったらお使い下さい。俺、すぐそこだから平気です」
そして今。
「あぁあぁあああぁぁぁ…寒い……」
お湯を湧かしたポットからインスタントラーメンのカップにお湯を注ぎつつ、こたつに潜り込んでいる←実家から持ってきたこたつ
ラーメン…頂きます。
ふたを開けると、独特の薫りが鼻に入ってくる。茶色で、ほろほろと湯気をたたせる脂の浮いたスープ。つるつると光り、きゅっと締まった麺。かやくと侮る無かれ。薫りを助け色を添えるネギに、ポクポクと歯ごたえのよいメンマ、てろてろだからこそ美味しい薄いチャーシュー。
啜る。
麺はスープを上手く絡めて口にするする入ってくる。
ネギを歯にくっつけながらも啜って啜って啜る。チャーシューを途中で巻き込み、スープまでノンストップバキューム。
程良く濃い味が口に広がった。
コンビニのラーメンって良い…。
おやすみなさい。
また明日。
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